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10
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5月15日
薫の記憶が戻らない日が増え、俺の手首の傷も増えてきた。
手首ボロボロだ。
いいんだ、切った時はなんかスッキリするんだ。
琉「薫…」
薫「なんですか?」
琉「俺さ、もうやめようと思って」
薫「はぁ?何を…」
琉「薫の記憶を取り戻す事を」
薫「何言ってるんですか?僕は記憶なんか失ってないです」
琉「それが失ってるんだよなぁ」
薫「…」
琉「だから、記憶を取り戻す事を諦めて、また1から始めようと思うんだ。」
1から始めよう。
恋人じゃなくたっていい。
琉「俺と友達になりませんか?」
友達から始めよう。
ホモにならなくても、一緒にいれればそれでいい。
友達になってくれ…
薫…
薫「…お断りします」
琉「…え?」
薫「こんな意味の分からない事で突っかかってくる人の友達なんてなれません!変態はお断りです!」
嘘だ…
琉「薫…」
薫「馴れ馴れしく呼ばないでください。もう僕に話しかけないで。では」
冷たい目で一度見られ。
そのまま薫は俺の前から消えた。
はは。もう笑えるな。
惨めだ。自分が馬鹿みたいだ。
ははは…はは…は…
涙がボロボロ出てくる。
拭っても拭っても溢れ出てくる。
クラスの人達も気付いてきたみたいだ。
俺達の関係が壊れている事に。
教室で泣いてしまった。
慌てて廊下に出て、トイレへ走った。
後ろから誰かが近付いて来ている事も気付かずに。
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