アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
距離 8にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
距離 8
-
「これ、なに……?」
借りてきた映画を無表情で観ていたシロが、画面から顔を離さず首を傾げる。
再生していたのはシロが選んだホラー映画。
主人公がコンビニで買い物をしている普通のシーン。
「何って、何がだよ」
「………あれ」
主人公がお釣りを受け取って店を出ていく。
何も変わったことはしていない。
「まるいの………あげた…さっきは、紙あげた……」
「もしかして金のことか?」
「かね……は、何?」
「何かを買う時はものを貰う代わりに金を払うんだよ。金を貰った人は、その金で別のものを買うんだ」
「……イカリさんも、さっき、してた」
ああ、レンタル店で見てたのか。
「そ。これを貸してもらう代わりに金を出したってこと」
「かね……こうかん……買う………」
シロなりに何となく理解したのか、小さくうんうん頷いていた。
「計算も出来るようになったら、店で会計やらせてやるよ」
「けぇさん…かいけ………?」
次々と分からない言葉が出てきて混乱気味な声を出す。
だんだん説明するのも面倒臭くなってきて、片手で横にある頭を撫でながら画面を見ていると、シロも画面に視線を戻した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
115 / 256