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ケーキにしおりをはさみました!
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ケーキ
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「ほれ」
おっさんと会える休日は、洗濯とか掃除とか洗濯に費やされる。
てかおっさん掃除しなさすぎじゃね?
とか思いながらずおずお掃除機かけてたらちょっと小さめな白い箱をおっさんから手渡された。
「え、これ並ばないと買えない駅前の老舗のケーキじゃん。どうしたのん」
明けて香る甘い砂糖の匂い。
宝石みたいに光る苺と白いホワイトドレス並のクリームが美しい。
「付き合いで貰った。俺甘いもの苦手だし。」
煙を纏わせるおっさんが久しぶりにかっこよく見えた。
食器棚の隅っこに置いてある俺の紅茶シリーズからオレンジペコーの茶葉をティーポットに入れて、いつもおっさんのコーヒー作ってるポットからお湯を貰い葉を蒸らす。
辺りに砂糖と茶葉の香りが飽和するこの瞬間はまさに甘美な一瞬だと俺は思う。
お気に入りのティーカップに注いでケーキを皿に移してテーブルに飾る。
モナリザにも負けない絵だね。モナリザ本物みたことないけど。
「旨いか?」
もぐもぐ頬張ってると夢中になって食べていたらしい、おっさんが俺の前に座ったのだが全然気づかなかった。
テーブル越しのおっさんは本当に糖分が苦手なのか物凄く苦笑い。
そんな顔が思ったより様になるからなんかムカつく。
おっさんイケおじだしな。
「クリーム、ついてる」
伸ばされた手が俺の口元を拭う。
「おっさん、そこはさークリームをペロって舐めるもんじゃないの?」
「だから俺甘いもん苦手なんだよ、おら舐めろ」
差し出された人差し指に白いクリームが申し訳ないと言わんばかりにちょっとだけついてる。
俺はそれを丁重に貪った。
それはもうエロく。第二関節まで美味しく頂いたあとに口を離し、おっさんを見ると満足げに笑っていた。
「いやらしいな」
「あ、洗濯機終わった」
「ムードもへったくれもねぇなお前。」
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