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純真メランコリー 83にしおりをはさみました!
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純真メランコリー 83
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「いやぁ~…ごめん、ごめん!すっごい面白かったものだからね」
酷過ぎる………。
一生懸命頑張って答えてたのに、すごい面白がられている。
「だっ、大体なんでみんな普通に英語が解るんだよ?おかしいだろ?!ここは日本だ!ジャポンだ!!」
そうだぞ!
律基や西嶋は同じ1年だし、綾世だって1こ学年が上なだけだ。
いくら聖藍学園がレベル高いと言っても、颯斗以外全員が英語堪能とか…ありえないだろ!?
「僕は小さい時から英会話教室に通わされてたからね」
ああ、そうだった…。
律基はたくさんの習い事をしているんだった。
英会話教室に通ってて当たり前な感じだ。
家族の雰囲気からして、絶対律基は良いところの子だしな…。
「綾世さんは…?」
見た目に反して中身は純日本人のくせして、ここにきて見た目通りに英語ペラペラって…。
なんか、裏切られた気分だ!
「僕はDaddyの生前、家での会話が英語だった。だから、簡単な日常会話くらいなら解る」
生まれた時から自然と2か国語が身に付く環境だ。
父親を『Daddy』呼びとか…颯斗の家庭ではありえない。
「それ、ずるい……」
「ずるくない」
無表情に見える綾世の眉間がわずかに寄る。
あぁ……絶対、呆れられてる…。
「あっ、そうだ。颯斗に報告しておくよ…」
「ん…?! なに?」
ふと、綾世の表情が読めなくなった。
「マークさんと、Daddyの母国に行くことにした」
「え……」
…うっ、嘘……だろ!?
だって!
櫻木の家を出て行く理由は、なくなったはずだろっ?!
じゃぁ、話し合って誤解が解けても……それでも、行くと決めたということ…?
だったら、それは綾世が本当に望んで行くということだ。
嫌だ…!!
そんなの、絶対嫌だ!!!
……けど…。
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