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問題だらけの勉強会 20にしおりをはさみました!
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問題だらけの勉強会 20
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受け入れる…??
先輩を??
先輩の言葉を理解できない俺は首を傾げる。
「俺を好きになってくれ…」
「っ!!」
しかし、次の言葉でようやく理解できた。
受け入れる=付き合う
ということに。
「あの、先輩…」
「好きなんだ…」
「っ…」
「ずっと…ずっと前から夕貴のことが…」
「……」
「生徒会長になったのだって、おまえがいたから…」
「え…??」
生徒会とこのことがどう結びつくのだろうか…
確かに、俺は1年生の頃から生徒会に入っていた。
でも、それとこれとは何も関係ないだろ…
だって、生徒会に入ってから、俺は先輩と知り合った。
それまで何も接点がないんだ。
なのに、俺がいたから生徒会長になったって…
これじゃまるで、先輩が昔から俺のこと知っていたみたいじゃないか…
いろいろな疑問が頭をよぎる。
「あの、先輩…」
そんなたくさんの疑問を抱きながら、ゆっくりと口を開いた。
「先輩はいつから俺のこと…」
「おまえが入学したときからだよ。」
「…ぇ??」
そんな昔に??
でも、入学式の日は先輩と話した覚えなんてない…
じゃあ、なんで…??
先輩は静かに息を吐き、俺の心を読み取ったかのように、話し出した。
「入学式、覚えてるか??」
「え…はい。」
「おまえ、入学式のとき、新入生代表挨拶しただろ??」
「あっ…」
思い出した。
俺は、入試トップでこの学校を入学。
入学式の3日前くらいに電話が来て、先生に言われたんだった。
「新入生代表挨拶をしてくれ」って。
ぼんやりと頭の中で思い出される入学式の出来事。
そういえば、入学式の後もいろんな人に囲まれたな…
そんなことまで思い出した。
「一目惚れだったんだ。」
入学式の思い出に浸っている最中に耳に入ってきた衝撃の言葉。
まるで、頭を殴られたような感覚だった。
「一目惚れ…??」
「あぁ。だから、入学式終わった後に声かけようと思ったんだけど、おまえたくさんの奴に囲まれててさ…。」
「……」
「ライバル多いなって思って諦めようと思ったんだけど…諦められなかった。」
「っ…」
先輩の切なそうな表情。
その表情を見るのは正直辛かった。
「それから、おまえが生徒会に入りたいって情報を耳にして、生徒会長に立候補。んで、ようやくおまえとお近づきできたってわけだ。」
「……」
「それから、おまえと関わって、確信した。やっぱり俺には夕貴しかいないなって。おまえのその性格と温かな笑顔にどれだけ救われたか…。」
いえ、救われたのは俺のほうです。
先輩の優しさに甘えすぎた。
先輩にたくさん助けてもらった。
でも、そんなこと今の状態で言えるわけもなく、俺はずっと黙ったままだった。
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