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悪の罠 05にしおりをはさみました!
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悪の罠 05
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―空き教室―
教室の中に入ると、ガチャリという音が鳴り響く。
篠原によって、ドアの鍵が閉められた。
「話って何ですか??」
また、いつものように机の上に座る。
そして、俺もまたいつものようにその隣の椅子に座った。
「喧嘩のことなんだけど…」
その話題を出すと、篠原の顔が歪んだ。
やっぱり何かあったのか…??
小さな不安が積み重なっていく。
「篠原、」
「なんでもないですよ、本当に。いつものことなんで。」
言葉を遮られる。
なんだか、焦っているように見えた。
「本当のこと言えよ。」
「本当のことですよ。」
「嘘言うなよ。俺でよかったら、力になるし。」
「……」
俺の言葉に、俯く篠原。
どんな顔をしているのか、何を考えているのか。
全くわからない。
「俺って、そんなに頼りないかな…??」
篠原の顔が勢いよく上がり、俺と視線が絡まる。
「そういうわけじゃなくて、」
「俺さ、いっつもおまえに頼ってばっかで、何度も助けてもらって…。だから、次は俺がなんとかしたいんだよ。」
「先輩…」
篠原が、机の上から降りて、俺の目の前まで来ると、足を止めた。
肩に篠原の手が乗る。その手が、少し震えているように感じた。
「しのは、んっ!?」
塞がれる唇。
噛み付くような激しいキス。
「んんっ!!…ふぁっ、はっ…ンッんん!!」
あまりの激しさに膝がガクガク震え、だんだん足に力が入らなくなる。
「しの、は…も、やめっ…」
抵抗しても離してくれない。
「はな、し…をッ…」
逆に、激しさは増す一方で。
「しの、んんんッ!!!!」
とうとう足に力が入らなくなり、ガクンとその場に崩れ落ちる。
が、篠原が俺の体を支えてくれたおかげで、なんとか倒れずには済んだ。
俺は、倒れないように必死に篠原にしがみつくことしかできなかった。
すると、やっと唇が解放された。
篠原を見ると、口角を上げ、不敵な笑みを浮かべる。
「そんなによかった??俺とのキス。」
「っ!!」
その言葉に、一気に顔に熱が広がる。
「もっかいしてあげましょうか??」
「は!?」
「だって、気持ちよかったんでしょ??足に力が入らなくなるくらい。」
「なっ!!」
「それとも…これ以上のこともします??」
「ちょっ、篠原、」
ちゃんと話し合いたい。
「前やったとき、すごくよさそうにしてたじゃないですか。」
「おい、」
なのに、篠原は話を逸らす。触れて欲しくないと、話を誤魔化す。
「それとも、もっと激しいほうが先輩は好みですか??」
「何言って、」
そして、何か違和感を感じる。まるで、篠原とじゃない、知らない人と一緒にいるみたいに。
「この前は、優しくしてあげたからねー。」
あれ…??
なんだ…
「だから、今度は激しくしましょうか。」
なんなんだ…??
「早く見たいなー。」
なんか、変だ…。なんだ、この違和感は…
「先輩の、乱れる姿。」
篠原なのに、篠原じゃないみたいだ。
「先輩も楽しみでしょ??」
怖いッ…
「ね、先輩??」
こいつは、誰なんだ…??
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