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問題だらけの勉強会 01
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文化祭から3日が過ぎた。
文化祭マジックでカップルは増え、学校内はピンク一色だ。
ま、俺と恋人がいない奴を除いては…だけど。
文化祭後の俺は、いろんな意味でブルーな気分だった。
「はぁ…。また喧嘩??」
そんな俺の顔を見るなり、孝太は大きなため息をつく。
「別に、喧嘩ってわけじゃないけど…」
「じゃあ、なんなんだよ??」
「…俺もよくわかんない。」
文化祭の日から篠原とは会ってないし、話してもない。
メールしようとも思ったけど、何て送ればいいかわからず、送らないまま時間だけが過ぎていく。
「俺がせっかくいろいろと協力してやったのに。」
「それは感謝してるけど…。」
「感謝してると思ってんなら、あのあと何があったのかちゃんと教えろ。」
孝太は強い眼差しで俺を見る。
俺は、その押しに負けて、「わかったよ…。」と孝太にあのときのことを教えることにした。
「俺…篠原に好きって言われたんだ。」
「え…まじ??」
「でも、好きの意味がよくわかんなくて…」
「は??好きの意味なんて1つしかねーだろ。」
「いや、あるじゃん!!友達としての好き…とか。」
「はぁ…」
孝太の顔がどんどん険しくなる。
「おまえ、バカじゃねーの??」
「は??」
「ていうか、おまえ最低だな。最低最悪の鈍感野郎だな。」
そ、そこまで言わなくても…
孝太の言葉によって、俺の心はどんどんダメージを受けていく。
「おまえだってわかってんだろ??わざわざ告白大会にまで出てるんだぜ??」
「え、なんで篠原が告白大会出たこと知ってんだよ!?」
「俺には何でもお見通しなんだよ。」
ま、まじかよ…
「でも、告白大会では好きなんて言われてないし…」
「はぁ…」
孝太が呆れたような顔をして、頭の後ろをわしゃわしゃとかく。
「おまえなぁ…。」
「わかってる…。全部俺が悪いんだ…。そんなことはわかってるんだけど、俺…」
次の言葉が喉につっかえてなかなか声に出せない。
言いたくないのか…
それとも、信じたくないのか…
俺はただ俯いているだけだった。
そんなとき、孝太の手が俺の頭に触れた。
そして、優しく俺の頭を撫でてくれた。
「ちゃんと言え。俺がちゃんと聞くから。おまえの中に溜まってるものを吐き出せ。」
孝太のその言葉で、喉につっかえていたものがすっと消えていく。
今なら話せる…。
そう思った俺は、ゆっくりと口を開いた。
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