アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
55 《一時》にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
55 《一時》
-
《一時》
暖まったとは言うものの、熱は高いしフラフラしてるし。
暖めておいた寝室のベッドに、押し込んだ。
「セーターと靴下は脱いどけよ?」
「…はい。」
脱いで、ソワソワ仕出す。
「あの…!守谷さん……」
「大人しく寝る!!」
「……はい……」
クマを手に、慌てて目瞑った。
チラ見するから睨んでたら、間も無く寝息が聞こえた。
………限界なんだよ、莫迦。
とは言えこれ以上する事はもうない。
そっと部屋を出て、ソファにひっくり返った。
ああ、もう。
那月のお陰で、とんだ夜になってしまった。
腹も空いてないし、もう寝るか?
那月は、朝目が覚めて熱が下がってなかったら病院に連れて行こう。
幸い土曜日で、明日は休みだ。
それにしても那月は、両親と喧嘩でもしたのか?
まぁ、目が覚めてからの事だ。
………そう言えば、今夜はクリスマスイヴだった。
すっかり忘れてた。
子供の頃はあんなに楽しみだったのに。
プレゼントとか……
プレゼントと言われて、那月の嬉しそうな顔を思い出した。
あのクマは、俺がやった奴だ。
……大事にしてくれてるんだ。
何となく嬉しい。
明日の朝は、熱が下がってたら良いな。
うとうとしだしたら、寝室の方から声がする。
魘されている?
「那月?那月って?」
苦しそうだ。
熱は順調に下がってるのに?
そっと手を握ったら、薄く目を開けてホッとしたように笑う。
「……もり……やさ……」
俺の手を、巻き込んで、眠っちまった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
55 / 278