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読書1にしおりをはさみました!
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読書1
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りんたろーさんの鼻をすする音だけがリビングに響き、ギュッと抱きしめられて離してもらえない。
りんたろーさんの名前を呼ぶと抱きしめられている腕に力が込められた。
言葉こそ返ってこないけど、寂しくはない。
こうなっている理由を俺は知っているから。
今朝タクシーで仕事へ向かっていると、りんたろーさんから「読んだ」と一言だけのメッセージがきた。
何を読んだのか謎だったけど、その後「会ったら抱きしめたくなるから今日は仕事以外であまり話しかけないで」と追加できて、なんとなく何を読んだのか察しがついた。
「おはようございまぁす」
楽屋へ入ると既にりんたろーさんはいて、俺の挨拶に小さく返してくれたかと思えば直ぐに目を逸らされた。
その後も目が合えば直ぐに逸らされるし、こちらから話し掛けようとしても避けられ、見ていたマネージャーさんに喧嘩でもしたのかと心配された。
説明すると納得してくれたけど。
そんなこんなで1日のスケジュールを全て終え、ネタ合わせのために2人でりんたろーさんの家へ向かう。
その道中も、りんたろーさんは静かに窓の外を見ているだけだった。
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