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9にしおりをはさみました!
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「おーい、天〜朝だよ起きてー」
海斗は俺の肩を揺らす
「まだ寝る...」
「もう...天はいつも寝起きが弱いんだから...早く起きないと朝ごはん無くなっちゃうよー?」
「んー....わかった起きるよ...んんー」
俺はベットの上で体を起き上がらせる
人生で1番嫌いな瞬間と言っても過言ではない
体は重いしまだ眠たいし...
「天おはよぉ今日はちゃんと起きれたねえらいえらい」
海斗はそう言うと俺の頭を撫でふにゃっと笑う
「俺はもう高校生だぞ...?朝くらい起きれる、子供扱いすんな...」
頭を撫でている手を払うとベットに座っている海斗の背中に顔をうずくめる
あー...眠い...
「ちょっと天ぁー?朝ごはん食べれなくなっちゃうってー、2人一緒に行くのはまずいから時間空けて行くって言ってたでしょー?
早くしないと時間空ける余裕なんて無くなっちゃうよー?」
ここの学校は朝昼夜全てのご飯が食堂で食べられる
コンビニやスーパーとかにも食品は充実しているが食堂のご飯は栄養管理もしっかりされ日本屈指の料理人が作ってくれているのでとても美味しいと評判なのだ
またこの学校内で使われるお金で支払いができ値段の高い食事、例えばすき焼きやしゃぶしゃぶ、事前に頼んでおけばフレンチだって食べることができるがお金がないアンフェガーなどの低階級の人たちようにも納豆ご飯などの低価格な食事も用意されている。
「んー今日はもうコンビニでいい...」
「えーー体に悪いよ、天の場合ご飯が面倒でいつもコンビニで買えるおにぎりとか食べてそうだもん。
野菜とかもっと美味しいもの食べないと。」
こいつは俺のお母さんか??
コンビニのおにぎりだって十分美味しいものだろ...
仕方ないこう言う時は
「でも俺は...海斗と2人でご飯が食べたい...
食堂行ったら別れて食べないと行けないだろ...?
やだよそんなの...
この部屋で2人っきりで食べようよ...だめ?」
俺は海斗の背中に抱きついて猫撫で声で言う
海斗の動きが固まる
少し時間が空いてから答える
「天....!それじゃあしょうがないなぁ!可愛い天の頼みだもん2人っきりでおにぎり食べよ!!じゃあ買ってくるね!何味がいい??」
「海斗のおまかせで...寂しいから早く帰ってきてね?」
俺はそういい離れて上目遣いをする
最後まで手を抜かない
「わかったよ!!可愛い!!すぐ帰ってくるからね!!!お利口さんで待っててね!!可愛い!!!いってくる!!」
海斗はそう言うと嬉しそうな顔で俺の頭を撫で急ぎ足で扉を開けて出ていった
子供の頃から俺のぶりっこに弱いんだあいつ
正直高校生にもなってクソほど恥ずかしいけど背に腹は変えられん
こんなので言う事聞いちゃう海斗の将来が心配だよ
眠気も覚めたし昨日のオリエンテーションでのクラスメイトの魔法を振り返るか
今後一緒に戦う事もあるだろうしどの魔法がアンフェガーに似合うのかもまだ研究しないといけないしな
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10分もたたないうちに大量のおにぎりを買って帰ってきた海斗と一緒に2個のおにぎりを食べたあと俺たちはチェスをしたり一緒にテレビを見たりして遊んだ。
「あーあ、今日も一回も天に勝てなかったなぁ...
ほんとにチェス強いよね」
「今日の海斗いいところまで来たじゃないか、危うく負けるかとひやひやしたよ」
「嘘つけ、全然余裕だったくせに。
これでも練習してるんだけどなぁ...」
海斗は俺にまだチェスで一度も勝てていない
それでもずっと挑み続けてくる海斗を俺は好きだ
「今日ももう終わっちゃうね...明日からまた学校だよ...」
海斗はそう言うと少し嫌そうな顔をした
「明日からは授業が始まるらしい。
楽しみじゃねぇか」
「天と隣の席だったらすごく楽しみなのに...
なんで真反対なんだよ...」
俺は海斗の頭を撫でる
「俺も海斗の隣がいい。
だけど学校ではなるべく話しかけないでくれ。
俺のことは何も気にしないでいい、
俺以外の友達と学校生活を楽しんでくれ」
海斗は悲しそうな顔でこっちを見ると無言で俺を抱きしめる
「ねぇ毎日この部屋に遊びに来てよ。
俺、天と話せない日が1日でもあると死にそうだよ...」
俺は小さく笑う
「毎日は無理だけど出来るだけ遊びに来るよ。
もうそろそろ帰るわ、明日の準備もしなきゃいけないしなにせこんな時間だ」
もう時計は10時を指している
「今日も泊まってけば?」
海斗は俺を離さない
「制服とか俺の部屋にあるんだ、それに俺と海斗が同じ匂いがしたらすぐに仲良い事バレちまうよ」
「むぅ....明日も絶対来て」
「明日から確か部活動見学が始まるだろ?海斗みんなからそれ一緒に行こって誘われてたじゃん。
せっかくなんだから行ってこいよ。」
「じゃあ天も一緒に」
「だめだ、急に俺がそこに入ったらみんな困るだろ?」
「....困らない....多分」
「だめですー困るんですー、ほんとに甘えん坊だなぁ海斗は」
俺は笑いながら海斗の頭を撫でる
「俺も一応部活動見学行くつもりだから、そこで少しだけなら会えるだろ?な?」
「それあの夏樹くんと行くの...?」
海斗は心配そうな顔で俺の顔を見る
「あぁ、誘われたしな。初めて海斗以外の友達ができるかもしれない」
そう言うと海斗は悲しそうな顔をして俺を離す
「へぇ...よかったね...そっか、俺以外の友達か...」
「海斗?」
「明日も早いし今日はお開きにしよっかばいばい天また明日ね」
そう言うと俺を立たせ扉まで誘導する
「おい海斗さっきまで泊まってけとか言って俺が帰るの渋ってたくせに急にどうしたんだよ」
帰ることは俺が望んでたことだけどなんか寂しい
「なんでもないよ...おやすみ天」
そう言って海斗は扉を閉めた
どうしたんだよあいつ...
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