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その身につけた象徴4にしおりをはさみました!
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その身につけた象徴4
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そこからは早かった。
何が、ってもうテロリスト集団、兎は第七師団にボコボコにされ、そのまま連行されて行った。聞くと、マーニとやらが言っていたお馬鹿さんも捕まったそうだ。両親も無事だそうだ。まああの馬鹿共は刺されても生きてそうだが。
「ノア」
声を掛けられ、振り返るとそこに居たのは所々制服を血に染めたシキだった。
「…シキ」
「悪かったな」
「…え?」
「お前を守りきれなかった」
「何言ってんの?」
本当に、コイツは何を、言ってるんだ。
「守ってくれたじゃん。それに俺は、お姫様でもなんでもない。男だよ。」
「………ふっ、そうだったね」
「てか、どう言う事だよ?なに、隊長って!」
「それより、ノアのぶりっこはどこいったんだよ?」
「ぶりっこじゃねえよ!!!アレは設定だ!!」
「あー、ガバガバな設定ね」
「ガバガバは余計!!!」
やっぱり、俺の直感ってすげえよな。
この眼鏡は面白いって。
「じゃー、帰ってシノの飯食いながらでも話すとしますか」
「腹減ったなあ…」
帰ろう。
***
兎は全員お縄につき、鼠は兎の手によって壊滅。今回黒幕だった本家の連中も自供し、お縄。兎は「今頃馬鹿共は、自白してる」だなんだの言っていたが、結局馬鹿は自白していなかった。まあ、自白せんでも俺達は情報を掴んでいたため第七師団はトーカの指示で動いていた。今回奴等が自供したのは俺のボイスレコーダーのおかげ。捕まっている間、ずっと録音しっぱなしだった。その動かぬ証拠で国を揺るがす元凶共は根こそぎ洗い落としたって訳だ。と言ってもテロリストは兎だけじゃないし、この馬鹿デカイ国に犯罪組織はまだまだ居るから、仕事が無くなる訳ではない。
ちなみにレベル家にはしっかりと説明をし、今後国の保護の元暮らせるようだ。
「シキ、早く食べないとご飯冷めちゃうよ?」
「あー、ごめんごめん」
俺はいつも通り寮部屋でシノの飯を食い、学校に向かう。
「そういえば、クロエ明日退院だって」
「マジか、退院っつっても4日で戻ってくんのか。すげえな」
「クロエ、丈夫そうだもんなあ」
「ボコボコにされてた筈だけど」
「ありゃ、相手が卑怯だったな。スタンガン一発と二人掛かりで押さえ込まれちゃ、厳しいだろう」
「ま、俺じゃ無理」
「そんな事言って、シキならいけんちゃう?」
「いけんわ、アホタレ」
軍事学校の制服に身を包み、談笑する姿は青春そのものだ。彼らは今ある幸せに緩む頬を抑えることもせず、友人を誘って入院している彼の元に会いに行こうと話した。
第一章・終
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