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箱庭にしおりをはさみました!
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箱庭
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「はーい!とうちゃーく!」
奏斗が明るく言う。
凛月の緊張は今がピークだ。
「凛月。一緒だから大丈夫。大丈夫だぞ」
「いっしょ...いく...」
「よし、じゃあ入ろうね」
奏斗がドアを開けると、そこには20代前半くらいの男がいた。
「こんにちは、凛月くん。神童さんこんにちは」
「こんに、ちは...」
「こんにちは、今日はよろしくお願いします」
「じゃあ、あとは任せても大丈夫かな?」
「あぁ、ありがとな奏斗」
「じゃあね、凛月くん。...あれ、」
「どうした?」
「いや、離してくれなくてさ。一緒にいて欲しいかな?」
「奏斗さんもいっしょ、いっしょがいい...」
「谷くん、僕も一緒にいて大丈夫?」
「はい!大丈夫です」
カウンセラーは谷というらしい。
「だいぶ緊張してますね、今日は遊ぶだけにしましょうか」
「遊ぶ?」
「砂遊びでもしましょう」
部屋の隅にある砂と動物のフィギュアが入った四角形の大きな容器を運んできた。
凛月は砂に興味津々だ。
「凛月くん、これは砂だよ。触って大丈夫、今日はこれで遊ぼうね」
触っていいの?というように俺の顔を見つめる凛月。
「大丈夫。触ってみろよ」
砂を触って見せると、凛月も恐る恐る触る。
「さらさら、ちょっと冷たい...」
「好きに遊んでいいよ」
砂を端に寄せたり、山を作って動物のフィギュアを乗せたり、凛月は楽しそうだった。
砂を触っているうちに緊張もほぐれて、帰る頃にはカウンセラーのことも平気になったようだった。
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