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18歳以上ですか?
17にしおりをはさみました!
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17
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モンスターには勝ったが、勝ち負けで言うとオレ的には全敗だった。
やっぱ、咄嗟に殲滅したがる癖は直しようがねーんかな?
その後、夕暮れまで頑張って試してみたけど、結局『氷山』は動かねぇもの相手にしか使うことができなかった。
木とか、岩とか……ワイルダーベアの死骸、とか。
全く、せっかくのレアなのに、戦闘で使えねーとは思わなかった。高かったっつーの。
おしおきは勿論、キツイのをたっぷり食らわせた。
ホントは前の日、苛立ちのままにああいうコトして痛くしちまった後だから、その分いっぱい抱き締めてキスして、あいつの善いように奉仕してやるつもりだったのに。
「ワリーけど、優しさは『劫火』で燃え尽きた」
オレは冷酷に宣言し、ミーハの両手を頭上で縛りつけて、全身を舐め回ってやった。
舐めてる間も、それから穴を殊更丁寧にほぐしてやってる間も、陰茎には一切手を触れてやらなかった。
「ごめんなさい、ごめんなさいっ」
ミーハはよだれ垂らしながら謝って、「イキたいっ」って悶え啼き喚いてたけど、許してやる訳ねーし。
射精なんかさせねぇ。
むしろ、あいつの陰茎の根元を紐できゅっと縛って、勝手にイケねーようにして、それからガンガンに攻めた。
もう、漏らしてんのかってくらい、大量の透明な汁を先端からだらだらと垂れ流したミーハは、そのまま快感に泡吹いて善がりながら、ひくんひくんと白い体を跳ねさせた。
まあ、しつこかったかもだけど、いつもより丁寧に、優しくしてやったんだぜ?
お蔭で今日は起きれねーみてーだけど、元はと言えば、ミーハの自業自得だし。
「まったく、あいつ、しょっぱなから『劫火』連発だぜ? ワイルダーベア1頭しかいねーっつーのに」
と、オレが呆れたように愚痴ると、タオはゲラゲラと笑って「別にいーじゃん」と言った。
何がいいんだか。天才だけど、やっぱバカだ。
「よくねーよ! 特訓が必要だ」
オレがそう言うと、タオは「えー」と唇をとがらせて、両手を頭の上で組んだ。
「だってさー、『劫火』使ってコエーって震えてたんだって、ついこの間じゃん。あん時のヤバい感じ思い出したら、自由に使えるようになって良かったと思うぜ~?」
そう言われると、「確かに」って認めざるを得ねぇ。ホント、タオってバカのくせに、時々鋭いコト言って来るよな。
「まあ、長い目で見てやれよ」
って。分かってるっつの。
そう言うタオはオレと話をしながら、ずっとハマー(馬)の鼻づらを撫でている。
最初コイツを見た時は、「スッゲーな、これ!」って大はしゃぎだった。
「これで高地とか沼地とか砂漠とかも行けるな」
「まーな」
確かに、ハマー(馬)がいりゃ高地でも日帰りできるだろうし、ミーハの魔法がありゃ、ハイランダーウルフに遭遇したって、まあ大丈夫かも知んねぇ。
火を使うモンスターばっかり、っつー砂漠はともかく、高地や沼地は『劫火』も十分有効だろうし。
ただ、オレの剣の腕がちょっと――悔しいけど不安だった。
「だったら、訓練に付き合ってやるよ」
天才剣士が気前よく言った。まあ当然、タダじゃねーんだろうけど。
「だから一緒に高地行こうぜ」
って。言うと思った。なにが「だから」だ。
色々思うところはあったけど、オレは「頼む」って素直に頭を下げた。
タオは双剣使いだから、スタンダードな片手両刃剣を使うオレに、剣技を教えるってのはやっぱできねぇ。
けど、多分、アドバイスならできるんだろう。
それに……強い特訓相手になる。トモダチだから容赦もねーしな。
「ミーハ、ちょっとタオと剣の練習に行ってくる」
ベッドに伏せったままのミーハに、一応声だけ掛けてから、オレ達は街はずれの広場まで向かった。
この町で剣の練習するったら大体ココだ。
「よし、ハンデやるよ」
タオは余裕の顔で笑いながら、右手だけで双剣の片方をスラッと抜いた。
ムカッとしたけど、確かに実力的には、妥当なハンデだ。っつーか、左手じゃなくて、まだ良かった。
「いつでもいーぜ」
タオの余裕めいた言葉を合図に、オレは「やああっ」と吠えながら、自分の剣で切り込んだ。
特訓は、2時間ほど続いた。
せめて、その余裕の笑いだけでも崩させたかったけど、まだまだオレのレベルじゃ、そこまでは無理だった。
じんわりと手首が痛い。
剣を落としたりはしなかったけど、握力はもうちょっと鍛えた方がいーんかも。
実力の差を見せつけられて、プライドが傷つかねーつったらウソになる。けど、今後の課題も見えて来た。
それに、タオからもこんな風に言われた。
「剣、もうちょっと長ぇほうがいーんじゃねーの?」
って。
「は? 剣を?」
「ああ。お前、背ぇ伸びたしなー。剣も身長に合わせた方がいーぜ」
言われてみれば、この剣、13の時から使ってるヤツだ。
手にしっくり馴染むし、使い慣れてんだけど――そうか、成長に合わせて新調するのもアリなのか。
「じゃあ、剣買う為に、頑張って稼がねーとな」
よし、と気合を入れて剣を収める。
稼ぐっつっても、やる事は今までと変わんねぇ。呪文書買うのをミーハにちょっと我慢して貰って、剣を買う為に金を溜める。
そのためにも、モンスターを消し炭にしねーよう、ミーハによーく言い聞かせねーと。
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