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18歳以上ですか?
13にしおりをはさみました!
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13
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次に目が覚めたら広がっていたのはいつもの木目調の天井だった。
軋む体に鞭を打ちながら起き上がる。
「おい、あんまし動くな」
「ぁ、つむ、、ぎ」
彼の名前を呼んで気づく。声枯れすぎかも。
「ほら、今お前熱あんだよ。だから寝てろ、どうせ明日の仕事も休む気ねえんだろ。」
休日はたった1日しかないのだからゆっくり休めと白湯を渡してくる。
声が出しにくいので代わりにありがとうと目線を送る。
「気にすんな。」
くしゃりと頭を撫でられむず痒い気持ちになる。
そういえばどうやってここに運ばれたんだろう。
あの部屋からここまではそれなりに距離があるから紬には運べないと思うのだけど。
「伊織さん、入ってもよろしいですか?」
雛乃の声がして紬が代わりに答える。
「大丈夫だ。」
失礼しますと挨拶を一つ入れ少し赤く腫れた瞳の雛乃が入ってきた。
「あの、、昨日は僕の代わりにありがとうございました。その、僕、何も知らなくていつもごめんなさい。」
紬教えたのかと少し睨む。そうすると全く悪びれた様子もなくすました顔で返される。
「ぼくが、勝手にやってたことだから、気にしな…ぃで」
「でも、、」
未だ申し訳なさそうにしている雛乃にお使いを頼むことにした。
「じゃあ、一つぉつかい頼んでもい?」
「もちろんです!」
「のど飴買ってきてほしいな」
雛乃は一瞬きょとんとした顔をしたが、お願い事をされたことが嬉しかったのだろう。
任せて下さいと元気に駆け出して行った。
「ケホッ、ケホッ、、」
「無理してしゃべるからだろ。ほら」
蜂蜜レモン…僕が大好きな飲み物の一つ。
喉が潤うと同時にほっと息をつく。
だれかここから連れ出してくれる人はいないだろうか。
あわよくばみんなも助けてほしい。
どうかお願いします。
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