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悪役令嬢2にしおりをはさみました!
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悪役令嬢2
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─────…
「はい?」
意味が分からず、思わずぽかんと口を開けた。
「だからね、ラドノア侯爵からね婚約の打診がきてるのよね」
「ラドノア侯爵令嬢からですか?」
茶会から数日後、屋敷にラドノア侯爵から手紙が届いた。
「そうなのよ。エリザ嬢があなたに一目惚れしたらしいの」
嘘だよな?エリザって王子に一目惚れするんじゃ…?
この顔に惚れるなんてことはない。
……もしかして、俺と同じ転生者か?
それなら、あの穏やかな性格であることが納得できる。
「にたん、こんにゃくしゃ?」
俺の膝に乗っていたノアが振り向いた。コンニャクか、美味しいよな。…現実逃避はよくないな。
「婚約するかは決まってないぞ」
「にいたん こんにゃくしたら、いなくなう?」
「婿として嫁ぐことになったらいなくなるかもな。だが、俺はこの家を継ぐから、ここにいるぞ。ノアが結婚したら俺から離れていくかもな。」
「・・・」
ノアの天使のような顔がくしゃりと歪む。すっぱいものでも食べたような顔で、俺の胸にぎゅっとしがみついた。
なに、かわゆすぎる。
「あらあら、ノアちゃんはお兄ちゃんがいないと寂しいのね。」
「・・・あい。にたん、いにゃくならないれ」
「あぁ」
ずっといる。
ノアを抱きしめると、頭を撫でた。
「ジュードはノアちゃんに甘いわね。あまり甘やかしすぎないでね。」
「はい。時には厳しくしますよ。」
婚約か…もし、悪役令嬢が転生者だとして、ここが乙女ゲームの世界だと知っていたら、不安に思っているだろうな。
「母上、エリザ嬢と話がしたいのですが」
「それから婚約するか決めるのね?」
「はい。」
「私は、エリザ嬢良い子だと思うわよ。」
フフフと笑う母親は、エリザを気に入っているらしい。
もし、俺と同じ(転生者)なら、手を組むことができ、最悪(断罪)を回避できるかもしれない。
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