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11 （完）にしおりをはさみました!
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11 （完）
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先程の余韻に浸る時間など与えられる訳でもなく、自分の前へと怪しくも妖艶に微笑む貴文は、軽くチュッとリップ音を出してキスをする。
果てて力のない晴人は素直に受け入れ、ふと気付く。
「っ…たかふみ、たってる」
「当たり前でしょ、こんなに乱れた晴人が目の前にいるのに…」
前開きのシャツから覗く紅くなった胸の飾り、ズボンはずれ落ち露になっているべとべとな欲望。
ズボンの上からでも見えるはっきりとした象徴は、キツそうにパンパンに膨れ上がっていた。
欲望を吐き出し理性を取り戻した晴人は、堪らず目を逸らす。
「見てて、今からこれが晴人の中に入るんだから」
野外と言えばバックだよね？なんて言いながら晴人を立ち上がらせる。壁に手をつかせ、萎えた欲望へと手をつける貴文。
「あれ、期待してた？もう勃ってる…溢れてるよ、ここ」
「…んっ…言わないで…っ」
蜜口を撫でまわし、溢れた蜜を見せ付けるように目の前に持っていく。そのままその指を後孔へと移動させ、人差し指を注入する。
蕾はまるで今から行われる行為が分かっているかのように、ヒクつき貴文を誘い込む。
「…とろとろ。だいぶ解れてるね、このままいれちゃおうか？」
「まって、はいらないって…ッ！」
「お仕置きだって事忘れたの？」
弄られべたべたに濡れた欲望を伝って流れ落ちた蜜液を潤滑にして、己の欲望であるそれをひくつく蕾に宛がいゆっくりと先端をいれていく。
ビクンと揺れる腰、貴文は容赦なく昴った欲望を一気に貫いた。
次の瞬間、ビクンと身体を揺らして欲望の塊を吐き出す晴人。
「…あぁっ！」
「あは、淹れただけでイっちゃったの？まだまだ本番はこれからだよ」
淫らにも腰を揺らす晴人、突き付ける腰を早める貴文の欲望を素直に受け入れ喘ぎ、萎えを知らない欲望は再び元気を取り戻す。
こうなってしまえば快楽の波に従うしか無いのだ。
「はぁ…っ、もっと」
「…淫乱。」
「あぁっ…ん」
欲望はある一点を掠めた瞬間、高みの含んだ甘い喘ぎ声を上げた。付き合ってから何度も苛めた事のあるそこは晴人の一番良いところ。
しかし、貴文は分かりながらも打つ腰を止めた。
「…っ、なんで！」
「約束その一、なんだっけ？」
意地悪にも胸の突起をきつく摘まみ上げ捏ねる。
「…っ、 遅刻は…なるべくしないこと。遅刻をしたら、連絡を入れる…っ 」
「分かってんじゃん…守れるね？」
「まもる、から…はやくっ」
「まだ、ダメ。」
晴人の欲望へと手を伸ばせば達してしまわない程度に上下にとスライドさせ、甘い疼きを与える。
我慢できずに腰を揺らし相手を誘い込む晴人。
「っ、おねがい…たかふみ」
「…淫乱過ぎるよ、仕方ないね」
淫らに腰を振る恋人に欲望を大きくさせ、腰を進ていき弱点である一点を突き上げた。
出し入れを繰り返し、パンパンとリズムを放つ。
「あっ…きもちっ、いい…また…っでちゃう」
「…イきなよ」
「あぁ！」
一番深いところを突き上げ、二人は同時に果てた。自身の身体を支えきれ無いのか倒れ込もうとする晴人の身体を、咄嗟に掴み支える。
どうやら気を失ってしまっているらしい。
「お仕置きにはなったみたいだね。」
意識のない恋人にキスを送れば、笑みを浮かべた。
第1話 ウサギ、狼に喰われる （完）
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