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Iにしおりをはさみました!
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I
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『先輩っダメ!!』
憂の声が後ろから聞こえた
だが俺は尾澤とあいつを追いかけた
「尾澤、退け!!」
廊下を歩いていた2人を見つけ叫んだ
「朔夜!いけない!!」
瞬時に気付いた尾澤が全身で俺を止めようとした
だが俺は尾澤を突き飛ばし、勢いよく奴を殴り飛ばした
「ーーーッッ!!」
その衝撃でヤツは窓にぶつかり硝子が大きくガッシャーンと割れた
そして倒れた奴の胸ぐらを掴み上げ何度も殴りつけた
「やめなさい!!やめるんだ!」
尾澤の声が聞こえない程俺は怒り狂っていた
絶対に許さない。こいつだけは絶対に許さない
憂の泣き顔がずっと目に焼き付いて離れなかった
あんなに酷い傷跡をつけたこいつが憎くて仕方がなかった
神経が張り裂けそうだった……
「…………」
そして気付く頃には殴り続けている自分の拳はヤツの血で真っ赤に染まっていた
「お前ら何をやってるんだ!!」
硝子が割れた音を聞きつけた教師たちが駆け寄って来た
だが俺にはそんな事どうでも良かった
こいつは憂の体にも心にも深い傷をつけてしまったんだ
可哀想に……
俺がいればそんな事にはならなかったのに
悔やんでも悔やんでも悔やみ切れなかった
そしてそんな憂を1人残して来てしまった事に激しく後悔した
きっと今頃泣いているかも知れないと思ったから
「離せ!!クソッ!」
数名の教師達に引き剥がされ、その場に抑え込まれた
気絶しているアイツは保健室へ……そして俺はそのまま教師達に捕まり強制連行された
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