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18歳以上ですか?
60にしおりをはさみました!
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60
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先輩が帰った後時計を見ると、9時近くになっていた。
朝食を食べ、父さんのお墓参りに行くため、バスの時刻表を調べた。
この高校は僻地にあるので、電車の最寄り駅まで学園前の停留所からバスで1時間近くかかる。
ただ、帰省する際バスを利用する生徒は少ない。ほとんどの生徒に家から迎えが来るからだ。
ゴールデンウイークの時に見た、高級車が次から次へとやって来る様子はすごかった。
今日も生徒達の帰省ラッシュなので、その光景を目の当たりにする事になるのだろうか。
そんな事を考えながら出発する時間に目星をつけると、出かける準備に取りかかった。
朝ご飯が遅かったため少なめの昼ご飯を食べて、バスの時間に合わせて12時頃部屋を出発した。
校門を出るまでの間、やはり多くの高級車を目にした。
(藤枝先輩や会長、柚子も…高級車が迎えに来るんだろうな……)
学校で過ごしている時は慣れて来たせいかあまりそういったことを気にする機会がないが、こういうのを見るとやはり違う世界の人達だと感じてしまう。
皆の事を少し遠く感じ、寂しい気持ちになった。
だけど、いわゆる'家柄'なんて自分の努力ではどうしようもない事だ。
そんな事を気にしても仕方が無いと自分に言い聞かせた。
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