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18歳以上ですか?
愛撫 -3-にしおりをはさみました!
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愛撫 -3-
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櫻井の眉間に皺が寄った。
フェラチオを慣らす、それは、『どっち』だ?
「これからは開発の前に俺のペニスでフェラチオの練習をしていただきます、それについてはよろしいでしょうか」
…………そっちなのか。
「答える前に、一つ質問があるのでいいですか」
「はい」
「俺がそれをしたとして、あなたは起つんですか?」
「快感を認めれば勃起します」
「……さいですか」
「ご返答のほうは」
「あぁ、いーですよ、やります。満足いただけるかは分かりませんが」
「ありがとうございます。それではお願いいたします」
武上がベルトをほどき、前の部分を開きだした。
「……」
下着の隙間からペニスが取りだされた時、櫻井の喉から呻きともため息ともつかない音が漏れ出た。
まだ通常時の大きさであるとは理解できるが、それは彼の図体に見合うだけの逞しさだ。櫻井は先程の依頼を承諾したことを若干後悔した。
「……失礼しますね」
それでも櫻井は意を決しそのペニスを手に取って、先端に唇を当てた。清潔にしてきたのだろうか、においはさほど気にならない。
思ったより口を開かなければ、まだ柔らかい先端も咥えられない。人の口って小さいんだなと、櫻井はぼんやり思った。
指でゆっくり皮をずり下げながら、亀頭をペロペロと舐めていると、ペニスが膨らみ角度を変えた。
半立ち程度でも、既に口角が突っ張ってきた。今のうちに亀頭を頬張っておかないと、後で苦しくなりそうだ。
「んむっ……」
顔が歪むほどに口を開けて、サオの方まで咥えていく。その途中でもそれはまた大きくなり、苦しさが増す。
それ以上奥まで進められない、唾液も垂れそうになってくる。
口の中をペニスでいっぱいにしながら鼻息を荒くする様は、傍から見ればどれだけ滑稽なのだろうか。
やめればそれ以上強要はしてこないだろうか……弱気がちな考えがぼんやりと浮かんだ時、無意識に目線は上へと向かった。
武上はこちらを見下ろしている。……ほんのわずか、口元はいつもより固く結ばれているように見えた。
そうだ、これも武上に仕掛ける機会。
櫻井は一度口を離した。ギブアップを宣言するためではない、責め方を変えるためだ。
亀頭を指先で持ち上げ、舌を上下させて裏筋を舐めた。武上のペニスはすぐに、櫻井が支えなくとも上を向くほどに勃起する。
握ればそれはこん棒のように固い。手でしごきながら亀頭を舌で転がしていると、直立したままの武上の腰が時折揺れる。呼吸音も聞こえるようになって、櫻井は聴覚を集中させた。
面白い。
他人のチンコなんか正直触りたくもないが、こんな男でも愛撫には人並みの反応を示すということには、少しだけ関心をそそられた。
「そこまで」
「えっ……」
得意になってタマも舐めてやろうかと口を離したところで、櫻井の頭が武上に掴まれて引き剥がされた。
「完全に勃起しました、今日はここまでで結構です」
「はっ?」
「櫻井さんの開発の方に移らせて……」
「いや、ちょちょちょ、待ってくださ……質問、質問です」
「どうぞ」
「ここで終わりって!ソレそのまんまでいいんですか!?」
「俺は問題ありません。静まるまで放置したのち整えます」
櫻井は思わずあんぐりと口を開いてしまった。
同時に、自分なんかよりこの男の方が、よっぽど常識からずれた人物であることを確信した。それが面白くて黒宮もマネージャーとして側に置いているのだろうか。
「開発の方に移ってよろしいでしょうか」
「えぇ、どうぞ……はい」
観念したとばかりに櫻井は布団にしゃがみこんで足を開いた。
「それでは失礼します」
「えっ……」
武上は櫻井の背面に回り、後ろから櫻井を抱きかかえてきた。
当然櫻井の背中には、ギンギンに勃起した状態のソレが当たる。とんでもない居心地の悪さだ。
そんな櫻井の心などお構いなしといった風で、武上は彼持参のローションを掌に垂らし、いきなり櫻井のアナルに挿入を試みた。
「んっ……」
自分で慣らしたといっても、そこから少し時間が経って乾きはじめたところだ。痛みも少しあったが、武上の指は櫻井の中に飲みこまれた。
櫻井には少しの不安要素があった。
先程のフェラチオにしてもそうだが、今日はこの前のように何をどこまでどうするのかについて説明もなければ、細かいセクハラ指示もない。
すべてはこの男の裁量次第ということか?
「あっ」
思考が一瞬、中断された。
武上が耳の輪郭を舐めてきたのだ。
グチュッ、と唾液と空気が絡まり合う音が鼓膜に響く。
「はっ……ァッ……」
櫻井の背中が弓なりに反る。
耳を覆う湿った熱と音、それに柔らかな舌。それらが止めどなく櫻井を蹂躙する。小さな喘ぎが断続的に漏れ出ていた。
今の状況下では、尻への愛撫は快感よりもノイズに近い。裏を返せば、その刺激が櫻井の気を持たせることに助力していた。
「余裕があれば、ご自身で乳首を愛撫してください」
その指示の間だけ口が離れたが、すぐに耳への責め立ては再開された。
それにしても、声自体は耳に近い分、いくらか密やかにはなっていたが、こういう状況でも武上の口調は色気のない棒読みだ。
櫻井は彼の指示に応えようと思ったが、呼吸を整える最中で声を発するのが億劫だった。返事の代わりに軽く頷いた櫻井は武上に背中を預け、両の親指を乳首に当てて捏ね回した。
そのまま体を見下ろして、自分のアナルが他人の手に犯されるところを眺めた。
腸内では指が細かく場所を変えながら、軽い指圧のように動いている。あからさまに探ってくる動きだ。
「あっ……」
だが分かる。
感じるかそうでないかの場所が、既に自分の中にもあるんだ。
乳首も自分でいじりながら、じれったい気持ちになるくらいには気分を上げている。
開発は順調に、確実に進んでいる。これは喜ぶべきことなのか、どうなのか。
しかし、随分急にやることがハードになった気がする。櫻井自身は早く進むに越したことはないと考えているが、この行動がそうした考えを汲んだものとは到底思えないのが、素直に喜べない所だ。
「ぅ……っ……」
黒宮たちの真意について考えていても、唾液を掻き回す音と尻の中の蠢きのせいで集中できない。
今は大人しく、これがはやく終わることを祈ろう……
「つっ……!」
鋭い痛みに目を閉じた。
薄く眼を開けると、何が起こっているかは分かった。2本目の指が入って、アナルが更に拡げられている。
「ゆっくり深呼吸してください」
囁き、とは形容しがたいが、耳元で武上がそう呟いた。
櫻井は言われたとおりに深く、ゆっくりとした呼吸を繰り返した。息を吐く間に指が奥まで入ってくるが、痛みに息を詰まらせないように、意識をしっかりと持って。
「うぅ……ぁ……」
奥まで入ってきた指の動きは、もう愛撫の仕草になっていた。
今までより拡げられた痛みはある、だけど快感もある。
耳もさらに激しく責め立てられ、全身が汗ばんできた。
「っ……!」
汗で体がずり落ちそうになって武上に支え直されたとき、ハッとした。
背中にあったはずの違和感がいつの間にか小さくなっている。
「…………」
スッ、と。水に打たれたように、急速に身体が冷めていく。
櫻井はほとんどおざなりになっていた胸への愛撫を止めた。
身体の感覚がどんどん鈍くなっていくのが分かる。それに比例して、この部屋の景色がスーッと遠のくような錯覚も感じた。
それから少しの間愛撫を続けていた武上も、櫻井の身体から離れていった。櫻井の背中に少し風が通った。
「今日は、ここまでに」
「はい」
櫻井は素直にその申し出に従った。
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