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橘 隼人(3)にしおりをはさみました!
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橘 隼人(3)
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祖父の部屋を後にして昔のことを思い出していた
僕には昔から目についてはなれない光景がある
血の海の中に佇む1人の子ども
風になびく金色の髪に白い仮面からのぞく赤い瞳
あの光景は生涯忘れないだろう
久しぶりにスーツに身を包み、祖父と共に壱成さんが運転する車に乗り込む
「ここで落ち合うことになっている。もう少しで向こうも着く頃だろう」
港沿いにある古びた倉庫の中に車を停めて待っていると1台の黒いセダンが現れ、黒いスーツに身を包み、金髪のセンター分けにした前髪がかかった笑顔の表情をした白い仮面を付けた男が一人降りてきた
「やあやあやあ☆こうして直接お会いするのは久しぶりですね橘の旦那…と、そちらは?」
男はコツコツと靴音を響かせ、両手を広げながらこちらに近づいてくる。陽気な口調で祖父に挨拶すると、俺の方に顔を向ける
仮面で表情が読めないせいか不気味な雰囲気の男だ。その時、マスクの下からのぞくにっこり笑った赤い瞳と目が合った
「ああ、挨拶が遅れたね。こいつは私の孫の隼人だ。そろそろこいつにも仕事をまかせようかと思っていてね、スイレンさんのお世話になることもあると思うが、まあひとつよろしく頼むよ。ほら、隼人も挨拶しな」
「はい。初めして橘組若頭橘隼人と申します。若輩者ではございますが、精進して参りますのでよろしくお願いします。えっと、スイレンさん」
そう言って軽く会釈をする
もしかしてこの人は……
「さすが橘の旦那のお孫さんだぁ☆
しっかりしてらっしゃる。ではこちらからもご挨拶をさせて頂きましょう。SMILEのスイレンと申します。
殺しの仕事や後始末なんなりとご依頼くださいませ。
ーーー 橘の若旦那」
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