アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
1にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
1
-
幸田静樹は幼馴染の舞に結婚しようって言われた翌日、ボストンバッグ一つで東京発の下り新幹線に乗り込んだ。久しぶりに実家に帰るのだから土産の一つでも買えば良かったのに、そんなことにも気が回らなかった。
今すぐ、虚飾で彩られた現実から逃げたかった。
七年前。マイノリティゆえの居心地の悪さを感じ、高校卒業と同時に逃げてきた。
それなのに現実逃避する場所に選んだのは、その逃げてきたはずの地元。
新幹線に乗っている間は気を張っていた。
けれど田舎へ向かうローカル線へ乗り換えた途端、結論の出ない思考ループにも疲れ、とても懐かしい夢をみていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 26