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18にしおりをはさみました!
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18
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団体・個人の全ての試合が終わり、俺は会場の外にいた。
佐藤くんの試合、個人戦では2位という大健闘、
試合会場の熱気に柄もなく今日1日密かに興奮していた。
小3から始めて高3まで続けていた剣道、そして中学の時初めて全国大会に出場出来た喜び等…
とても懐かしく感慨深いものがあった。
「真紘さん」
「試合お疲れさま。惜しかったな」
「そっすね悔しいすけど次は夏の大会あるんで、次こそは優勝しますよ」
「気合い入ってんなぁ…」
「当たり前じゃないすかやるからには優勝しないとすよ」
(あんなに飄々としている佐藤くんでも勝負事になるとこんなにも熱くなるものなのか…)
何がともあれ、今日の予定はこれで終わり。
そろそろ帰るとするかと声をかける
「真紘さん今日、どうでした?」
「楽しかったよ。久しぶりに剣道の試合を見れたし、
なかなか有意義な日だった。
それにあの佐藤くんが剣道になると人が変わった様になるんだもん驚いた」
「俺そんな人変わってました?」
「うん」
「そすか、ところで真紘さん俺、お腹空いたんでラーメン食べに行きません?
上手いところ知ってますよ」
そういうと佐藤くんは自分のスマホを見せてきた。
うちのマンションの近くで、どうせ今から帰るだけだったし、腹も減ったしと思い「いいね、行こう」と返事をした。
まだ会って2回目で、年下で、男の佐藤くん。
朝試合会場に着いた時は、『年下の佐藤くんと一緒にいると声掛け事案で面倒事はごめんだ』とか思っていたのに。
幸以外とこんなに長い時間居てもそこまで苦にならない佐藤くんの存在に安心している自分がいた。
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