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三人三様13 真実~腐二次弱ペダ福新泉、福富目線にしおりをはさみました!
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三人三様13 真実~腐二次弱ペダ福新泉、福富目線
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港。
資材、食料、医薬品。
武器弾薬。
こういう時局に儲けるやつも少なからずいる。
苦しむのはいつも、戦火に焼かれる人たちだ。
怒りが湧く。
と同時に隼人の感情も入ってくる。
戦争を終わらせたい。
火種になったものを取り除いてやりたい。
隼人は必ずそう考える。
あいつはそういうやつ…
「医療支援拠点近くにあるか」
塔が紙の地図を出す。
「丘の上に一つ、港の傍にーつ」
「港の方だ。来い」
俺は塔を連れてそこへ向かった。
的中だった。
医療支援拠点は医療支援拠点でも何でもなく、届いた薬剤の再輸出ポートだったのだ。
俺より先に泉田が怒った。
怒って現地人スタッフに食ってかかった。
『あなたはこの間、僕たちに、たくさんの命を守る大切な資材だと言ったではないか! この宛名ラベルは何だ! どこへ送り出すのだ! アルドレシュって、えっ!?』
アルドレシュ。
戦争してる当の相手国じゃないか!
『貴様ら一っ!! もしかしてこの戦争は!?』
現地の連中がわっと俺らに飛びかかってきた。
俺が食い止めてる間に塔が写真と動画を流す。
校閲上がりの正確な表記と、塔一郎本来の語学力が記事を、全世界に一瞬で流布する。
タイトルは、
『ダアル戦争驚愕の真実~創られた戦争/商売としての戦乱』。
「こんなもんでいいですか?」
俺たちは押さえ込まれたが、記事は全世界を駆け巡った。
支援物質が個人所有され、あるいは転売され、戦争によって両国の、上層の一部が肥え太っていた事実が明らかにされた。
兵士たち、市民たちが、本当に死傷しつづけていたにもかかわらずだ。
七年続いた戦争が、たった二日で終結した。
俺たちは一躍時の人となった。
特に記事を配信した塔は、その発信レベルの高さと、フリーランスである自由さから、一躍時代の寵児となった。
ウォーシューター。
戦争を終わらせたジャーナリスト。
あまりにも騒がれる塔をフォローするために、俺も会社をやめ、かれのマネージャー兼ボディガードとなった。
けれど…
これは大団円ではない。
新開隼人はまだ見つかってない。
幸い屍も見つかってはいない。
だから隼人は生きている。
必ず取り戻す。
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