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運命だからにしおりをはさみました!
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運命だから
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ベッドの上に座らされて、そのまま押し倒されるのかと思っていた。
それはさすがにマズいって思ったけど、拓斗はそんなことはしなくて、ただ俺の隣に座り込む。
これから何をされるのかと拓斗を見ると、拓斗はふとんに潜り込んで、俺の腕を引っ張った。
「わっ……ん…」
拓斗に覆いかぶさるように倒れて、そのまま唇を奪われる。
頭を押さえられて、離れたいのに唇を重ね合わせたまま、離れることができない。
この体勢じゃ、まるで俺の方から拓斗にキスしてるみたいだ……。
「や、やめろよ…っ」
やっと唇を離されて、慌てて起き上がりベッドから降りようとするが、背後から伸びてきた拓斗の両手に抱きしめられて、引きずり戻される。
拓斗に後ろから抱きしめられた状態で、俺はベッドの上に寝転がってしまった。
「このまま、寝ちゃおうよ」
「……っ!な、なに言ってんだよっ!嫌に決まってんだろっ!」
「でも、こっち来いって言った時は抵抗しなかったじゃん。それってやっぱ、俺のこと好きだから、だろ…?」
「……っ、ち、違う…」
好きだなんて、言えない。俺の体はとっくにけがれているから。いまさら拓斗を好きだなんて、言えるわけない…。
「拓斗の、ばか……。なんで、俺の前に現れんだよ……」
抵抗をやめたら、拓斗は俺を強く抱きしめてきた。
なんだか温かくて、優しくて。頼りがいのあるこの腕に、全部預けてしまいたい。
「だって、薫が好きだから。きっと、運命だよ」
運命なんて、バカみたいだと思ったけど、そんなことは言えなかった。
バカみたいなのに、俺の頬は熱くって、バカみたいなのに、本当は嬉しいって思ってる。
「おやすみ、薫。明日も俺に夢中にさせてあげる」
「…ならない」
「ダメ。絶対好きって、言わせるから…」
頭がぼーっとして、何も考えられない。拓斗の声だけが耳に響いて、急に重たくなった瞼が降りて、いつの間にか眠りについていた。
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