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ドーナツの甘み(2)にしおりをはさみました!
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ドーナツの甘み(2)
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「あー、そうか。高校のなら開放されてるはず……」
「学校の? ダメだよ、浮き輪使えないじゃん!」
「浮き輪?」
「せっかく持ってきたのに……」
と、カバンから取り出したのは、ぺちゃんこになった浮き輪でした。
赤と青のストライプ模様で、ふくらませればかなりのボリュームになりそうなビッグサイズ。
「……そうか」
そんなに気合いを入れているというのなら、あきらめるのはかわいそうです。
「別のところを探すか……」
ケータイで調べてみることにしました。
「よろしくねー」
その横で、響は手のひらで自分をあおぎ、コーラをぐびぐび飲んでいます。まったく悪気は無いのでしょう。
龍広は思わず、溜息。
やはり、夏にはロクなことがない。
こんな日のプールサイドはアツイなんてものではないはず。グリルの中の魚のようになんて、なりたくありません。
できれば屋内プールがいい――と、思いながら検索していきます。
「どう? あった?」
ですが、屋内なのは市民プールくらいです。
大きな浮き輪を持って入れそうなのは、ここからバスで一時間ほど行った街にあるレジャー施設くらい。入園料が少々高めですが――、
「じゃ、そこだね!」
響が即決でしたので、龍広はそれにしたがうしかありませんでした。
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