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雪斗と怜にしおりをはさみました!
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雪斗と怜
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「以上…。生徒代表、宮永 怜」
代表挨拶に選ばれて正直面倒くさかった。やりたくはなかったし、覚える気はまっぴらなかった…が。1回読んだら覚えられる。だから困ることはなかった。
教室に行くとざわざわとしてた。
「あいつだよ。今日の朝女子校通るとき女子に騒がれてた奴。」
「あぁ。アイツが…。同じクラスとか最悪」
そんな声が聞こえてきた。ふざけた奴らだ。
声が聞こえたのは無視して席に向かった。席に着くまでに色んな奴らが俺に話しかけてきた。大体皆「代表挨拶してたよね。」から会話が始まっていた。勿論全て聞き流してた。
席に着けば後ろの席に目をやる。
澄んだ黒い瞳にサラサラの髪が風に靡きながら揺れていた。
不意にドキッとしてしまう。
「なぁ。あんたさぁ…。」
話し掛けたらチラッと此方を見ただけで、よそに向いてしまった。腹が立って、無理に顔を引っ張り此方を向かせる。驚いた顔をされたが気にしない。
「人が話し掛けてんだよ。余所見てんな。」
「なっ……。」
怒り混じりになってしまう顔を見ながら俺は話を進める。
「名前は?」
「えっ?」
「な・ま・え」
目をパチクリさせながら俺を見るからちょっと不機嫌そうな顔をしてみた。
「…。山吹雪斗。」
「そっ。俺は宮永怜。よろしく」
雪斗は何だか物言いたげだったので聞いてみた。
「何?なにも無いは無しな」
「あっ…。俺といて良いの?悪い噂立っちゃいそうだけど…?」
そう言って周りをチラチラと気にしていた。
かっこいいだけで嫌われ役は可哀想過ぎる…。
「気にしない。今日から宜しくな。my friend」
「いつからなった!?」
「今」
雪斗は、はははっと笑ってくれた。
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