アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
Episode.5…2にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
Episode.5…2
-
凛視点
「はぁ… さっさと来いよ」
俺より小さなコイツらを見下ろし挑発する
俺はお前らとバイバイしてマンガよみたいんだっつの。
案の定、腹をたて見事に挑発にのったバカが
チャイムと同時になぐりかかってくる
三人相手は少しばかり分が悪いが
いけないことはなさそうだ
コイツら弱そうだしな
なぐりかかってくる相手を軽くいなし、
一人の鳩尾に蹴りを思いきりいれる
『ってぇな…!』
『しゅーくんダッサ笑』
『………』
和やかに三人はからみながら
互いに顔を見合わせ目配せをする
一体なにするつもりだよ、コイツら…
再びこちらをみたかと思えば三方向から一斉におそいかかってきた
「ぐ…ッ」
さすがにこれは…
三方向からこられては逃げることが出来ず、まともにうけてはよろめく
すかさず相手は今がチャンスと言わんばかりに
攻撃され俺を袋叩きにするつもりらしい
『あは りんくん、ださーい』
『さっきまでの威勢はどうしたのかなー?』
『………』
これみがよしに足蹴にしやがって。
群れなきゃ弱いくせに。クソが
睨み付けながら自分を蹴る足をつかみ投げ飛ばす
「…ざけんな、カス」
自分が圧倒的に不利なこの状態で、威勢だけは立派にはれる
俺もコイツらと同類だな。
あぁ、今部屋の前を生徒会役員が通ったような気がする
また怒られちまうかな…
アイツに知られんのめんどくさいな…
別のことに気をとられていたために尻餅をついてしまった。
あぁ、もうだめかもな
今から目の前の三人に袋叩きにあうのだろう
観念して目を閉じる
なぜか、殴られるよりもアイツに知られることのほうが
イヤだった…
“バンッ“
突如ドアが乱暴に開く音がし、それと同時に誰かが俺を庇うように立ちはだかる
「貴様ら、謹慎処分になりたいかっ」
なんでコイツがここに…
春季は堂々とした口調でいい相手を睨み付ける
前にもこんなことがあった気がする…
色々考える俺を他所にさらに春季は言葉を紡いだ
「俺の顔を知らない訳じゃないよな?
コイツは俺のなんだよ…ッ
手出ししてぇなら俺を通せ」
いつもの爽やか王子様のような様子と180度違う春季に戸惑い、
逃げるように三人は去っていった
そら、本気で怒らせたら怖そうなコイツに関わりたくはないよな
タチ悪そう。
に、してもだ。何故コイツが来た
これは俺が買った喧嘩。春季には関係ないのに
「お前、何、勝手なこ…
「…大丈夫か?」」
暴行を受けた身体の鈍い痛みに顔をしかめながらも春季をみて、
文句のひとつでも言おうとすれば
簡単に遮られ手をさしだされた
そんな心配そうな目で見られたら文句なんて言えるわけがない
さしだされた手は借りず
一人で立ち上がる。
だってかっこわるいじゃないか。
助けてもらうなんてさ。
だが、すぐに少し後悔した。
空しく残った手を、寂しそうに春季が見ていたから…
すぐに笑顔を繕い、保健室にいこうと傷だらけの俺にいう
いかねぇと強がるも、身体中がズキズキといたみ
思わず座り込む
「ほら、無理矢理この間みたいにされたくなかったらいきますよ」
そういって、俺の前に背を向けてしゃがみこんだ
のれってか…
先程の寂しそうな顔を思い出して
今回は素直に背中にのる
今日だけ。今日だけだからな…
乗ったことを確認しては春季が嬉しそうに笑う。
俺の選択は間違ってないのだろう。
無意識に俺の頬も緩んでいた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 29