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Episode.5…4にしおりをはさみました!
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Episode.5…4
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凛視点
やっべ…
なにこの沈黙。
いや、もともと俺のせいだけど。
つか、なに触ってんだよ俺っっっ
「あー… えと、その、
腰は、もう、平気、か?」
気まずい空気に耐えかねたのか
恐る恐るといった様子で春季が話題をふってきた
この話題もどうかと思うが、
コイツの場合、ただ単に心配してくれているだけなのだろう
「ん。平気、かな」
あらためて考えてみるも、腰はもう痛くない…………はず
先程負った傷の痛さのせいで腰のことなど頭からすっかり抜け落ちているしな
「そうか…」
ホッとした顔をしたかと思えば、
俺の後ろに目をやり顔を赤らめた
ん?後ろにはベッドしかねぇはずだけど、
なんで後ろ見て顔あかくしてんだ?
ま、いっか
「…怯えたような顔をしたり、ホッとしたり、顔赤くしたり
お前は忙しいな」
コロコロと顔が変わる相手が面白くて、ついつい吹き出してしまう
「はぁっ!?
これでも冷静な生徒会長で通ってんだよッ!」
俺の言葉に目を見開き、
あわあわとしながら必死に弁明してくる春季は
冷静な生徒会長様とは程遠い
「そんな様子で冷静って…
その時点でちげぇだろ」
思わず笑ってしまう
あまりに人間らしくて。
「うっせぇ、優等生様のがやりやすいんだよ
キャラつくんのも大変なんだっつの」
「めんどくせーな、わざわざキャラ作るの。
そのままの方が、ずっと絡みやすいし面白いのに」
今度はムスッと拗ねてこちらをみる
…可愛すぎか
そんな春季に、ニヤニヤがとまんねぇや
「生徒会長がしっかりしないと他の秩序が乱れるだろ。
ただでさえ喧嘩っぱやい不良がいんだから。」
俺の方をみて皮肉まじりにそんなことをいう
まぁ、それに関してはなんにも言えませんが。
だけど、
完璧だと思っていたヤツの、誰も知らない素顔が見れて
俺は何故か嬉しかった
俺だけが知っているという事実が、嬉しかったんだ
終始ご機嫌で頬が緩んでいる俺に
“その顔ムカつく“
とかふてくされながらいう
「人の顔にいちゃもんつけんなよ」
笑っていただけで文句をいわれちゃかなわないと
苦笑をもらせば
つられて春季もすこし笑う
なぜだろう
この間まで、
コイツと二度と関わらないと思っていたのに、
今はこの空間が、すごく居心地いいんだ
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