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海斗side.にしおりをはさみました!
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海斗side.
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嫌だ、嫌だ。
「痛いッ!や、ぃ、あ゛・・・ッ!」
「おい、どうし、」
「嫌だッ!!ぃやっ、離せ!!」
「おい!!」
胸が痛い。
痛い。痛い。痛い。
「痛いッ・・・!!」
叫ばずにはいられないほど、痛い。
「おい、落ち着け!」
「やっ、触るな!!」
触るな。
俺に、
俺に。
痛い。
喉が潰れそうだ。
喉も、胸も、頭も。
張り裂けそうなほど、痛い。
「昴以外の奴が俺に触るな!!」
叫んだ瞬間、頬を掴まれて引き寄せられた。
「んッ・・・・!?」
唇に当たる生暖かいもの。
それが藤間の唇だと気付くのに、そう時間はかからなかった。
「ん、やっ・・んん!」
それは段々深いものになって、俺の口内を侵した。
(っ嫌だ・・・・っ!)
嫌だ。気持ち悪い。
そう思うと同時に、あの時の光景が蘇る。
昴以外の奴が、俺に触れる感触。
怖くて、気持ち悪くて、嫌だった。
心の中で、昴を呼んでいた。
助けを、求めていた。
嫌だと思っていたのに、自分自身を護れなかったあの時の虚しさ。
嫌だ。
「っ・・・、ゃ、めろッ・・・!」
藤間の体を両手で強く押しながらそう言えば、遮るようにして唇を塞がれる。
人目が気になるけれど、そんなのは気にしていられなかった。
「っん!・・・・っ、ぃあッ!」
じゅる、と舌を吸われる。その刺激に声を上げてしまった自分が、情けなくて嫌だった。
生理的にか、涙が頬を伝う。
こんな奴のせいで泣きたくないのに、泣いてしまう。
どうして。
「っや、んんっ・・・!っ・・・ゃ、めろ、って言ってんだろ!!」
「っ!」
藤間の体を押し続けていると、一瞬力が抜けたのか隙間ができた。
その瞬間を狙って唇を離し、無意識に手を上げてしまった。
「っあ・・・・・・、」
パンッ!と掠れた音にハッとする。
あの時と、同じだ。
「・・・・・・なにしてくれちゃってんの?」
藤間の頬を、叩いてしまった。
「っ・・・、」
でも、今は謝らない。
あの時は謝ってしまったけれど、今回は。
謝ってたまるか。
そう思いながら、怒りを含んだ藤間の目を強く睨んだ。
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