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3にしおりをはさみました!
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それから俺と林田・・・翔(しょう)とは何かにつけてよく会うようになった。
会うといってもあいつは部活で帰りが遅いし、土日も部活だから会うのはもっぱら
お昼の美術室だった。
今日も二人美術室で弁当を広げている。
「和葉先輩これめっちゃうまいです」
「そうか、よかった」
健気にも俺はこいつに弁当を作ってきている。
料理は好きだし、何より絵を描いている間の気分転換になる。
それと、こいつのおかげかコンクール用の絵も順調に仕上がってきている。
今日辺り完成できそうだ。
「卵焼き今日は味違いますね」
「よく分かったな。今日は甘めにしてみた。まずいか?」
「いや、うまいっす!」
そういってまた翔は弁当を食べる。
俺はその横顔をじっと見つめる。
翔はよく見るとかっこいい。同級生や下級生によく告白されるという噂も聞いている。
でも告白は全部断っているらしい。
(俺も・・・こいつのこと・・・・)
多分ではないもうとっくに俺は翔のことが好きになっている
おそらく初めて会った時から・・・。
あのモヤモヤした感情は多分恋心だったんだと思う・・・。
「俺の顔に何か付いてますか?」
「え・・・いや・・・」
じっと見ているのが翔にバレたらしい・・。
俺は気まずくなって目を反らす。
「和葉先輩・・・・」
「え・・・あ・・・」
背中があったかい・・・・翔が後ろから抱きついてきている
「ど・・・どうした・・・翔・・・」
「・・・好きなんです・・・」
ぼそっと小さな声が頭の上から聞こえた
「好きって・・・」
「ずっと先輩のこと好きだったんです」
まさかの翔からの告白・・・。
「ずっとって・・・いつから・・・」
「1年の時からです・・・」
そう言って翔は俺を自分の方向に向かせた。
「だって・・・会ったことない・・・」
「俺はずっと遠くから見てました・・」
少し照れながら翔はポツポツと好きになった理由を話し始めた。
「そうか・・・そういうことだったか・・・」
「はい」
俺が2年の時に大きいコンクールで金賞を取って全校生徒の前で表彰されたときに
俺の姿を見て一目惚れしたらしい。
「和葉先輩・・・返事聞かせて下さい・・」
「俺は・・・俺・・・」
好きというだけなのになんでこんなに緊張するんだ!
「・・・好きだ・・・俺も・・」
「マジっすか?!」
「ああ・・・」
多分俺の顔は真っ赤だ・・・恥ずかしくて下を向く。
「先輩・・和葉先輩」
「翔・・・」
翔は俺の顔を上げさせる。そして静かに唇を合わせてきた
「先輩!!」
「こら・・!!んんっ・・・ん・・あ・・」
さっきのキスをきっかけにますます激しくなる。舌入ってるし・・・!!
「がっつくな・・・・!!もう・・・」
「すみません・・・」
俺はやっとの思いで翔を引っペがした。
そして昼休みが終わる予鈴が鳴った。
「そろそろ教室戻るか・・・」
「・・・そうですね・・・」
明らかにがっかりしている翔の顔。
俺だって・・・そりゃ離れたくないけど・・・
「また明日も会えるだろ?」
「そうですけど・・もっと先輩とくっついていたです・・」
俺は翔の頭をポンポンと叩いた
「和葉先輩・・」
「・・・今日・・練習見てるから・・・」
「・・はい!!」
翔は嬉しそうな顔をして俺を抱きしめた。
「なら戻ろう」
「はい」
そうして俺たちは美術室を出た。
そして放課後・・・
俺は幸の隣でグラウンドを見ていた。
見えるのはいつも以上に張り切って練習をしている俺の愛しい人
(いきいきしてやがる・・・)
俺は思わず笑顔になる。
今度は翔をモデルに絵をかいてみるか・・・
そう思いながら頭の中でイメージを考えた。
愛しい彼が笑顔でキャンバスにいることを・・・。
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