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好きな人の本性。にしおりをはさみました!
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好きな人の本性。
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裏庭に着くと先生がいた。
居たけど、隣に保険医の吉川先生が座っていたので、しばらく見ていることにした。
耳を澄ますと、なんとなく声が聞こえる。
「お前…また来たのかよ…」
「暇そうなアンタに構ってあげてんのよ」
「そういうのまじいらねえ、ばばあのくせに。」
「何言ってんのよ3歳しか変わらないでしょ!?ほんとやめてよ!!」
え?先生いつもと全然違う…
「うるさいうるさい、静かにしろ」
「静かにして欲しいなら今シてよ。」
「あ?」
「キースーしーてっ?」
「やだよ、つーか生徒に見られたらシャレんなんねえ」
「大丈夫よっ、今は授業中だし、さっきちゃんと確認して来たわっ」
「用意周到かよ」
「もう良いから早くしないと大声だすわよ、あ、あとちゃんと煙草消してね」
「はああぁぁぁ…くそばばあ、目え閉じろ」
「はいはーいっ」
やだっ、やめてよ先生……!!
そう思った時にはもう2人の唇は重なっていて、逃げたいとしか思えなかった。
なんでなんでなんでなんで!
先生には男の恋人が居たんじゃなかったの!?
それに、僕が知ってる先生と話し方が違うっ!
僕達を騙してたの…?
聞きたいことしか出てこないよ先生…!
ガタガタッ
「きゃっ!」
「あれは…清水?、まっ、待て!清水!」
僕は先生の声を無視して、教室まで全速力で走った。
走って行ったら廊下に大輝くんがいて
「あ、藍どうした?俺もやっぱり付き添いで…って、ほんとどうした?何があった?」
「はぁっ、はあっ、せっ先生が、はぁっ、」
「先生?……あっ。」
「はあっ、清水…ちょっと来いっ。」
「い、嫌です!先生、なんでっ吉川先生とキスなんか…」
「は?キス?こないだ男としてなかったか?」
「なんで知ってんだよ…」
「たまたま見たんだよっ!つーか何だその喋り方…」
「ちっ、裕基め…」
「藍がこんな男好きになるなんて…!」
「…………は?…………好き?…俺を?」
「だ!大輝くん言わないで!!」
「無理。だって俺さ、藍が好きなんだ。もちろん友人としてとかじゃなくて、こんな男に取られるぐらいなら、俺が貰いたい。俺は藍を幸せにする、約束するから…俺を、選んでくれないかな…」
「大輝くんが…?僕を…?」
嘘でしょ…?
そんなの考えたことなかった。
僕が好きなのは先生で、先生以外がそういう対象に入ってこなくて…
「そうだな…俺より佐千原の方が、お前を幸せにしてくれるよ。清水。」
「そっ!そんな!でも僕!」
先生と!先生と一緒にいたいのに!
「だろ!佐千原…」
「はい……でも先生、もしかして…藍のこと…」
「何言ってんだ。清水は俺が汚して良い人間じゃない。じゃあな。」
「先生!!!」
追いかけようとしたけど、大輝くんに腕を掴まれて動けなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
家に着いて、ひとりになる。
先生は、何が言いたかったんだろう。
"俺が汚して良い人間じゃない"とか、"俺より幸せにしてくれるよ"とか。
全て、先生は自分を否定していた。
そして、悲しそうな顔をする。
これじゃあ益々…先生が気になる…
あれ、僕、なんで先生が好きなんだろう…
初めは、目の笑ってない少し怖い先生だった。
だけど、裏庭で見かけた時の姿がすごく綺麗で…ただただ、見惚れてたんだっけ…
ああ、一目惚れだったのかな…
あとは…先生の優しい手とか。笑った時の目とか…目が合えば胸が高鳴って…
そういえば…大輝くんは何で僕なんかを好きになったんだろう。
これからも友達でいたいのに、明日からどうすれば良いかがわからない。
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