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最悪な日。③にしおりをはさみました!
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最悪な日。③
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青柳先生に約束させられてから2日、明日にはもう、先生とお別れ…
この2日間、今までにないくらい頭を使って考えた。
僕が転校したっていいと思ったけど、それでは親に迷惑がかかる。
碧さんを失いたくない。けど、こうするしか無かったから。
「碧さん…僕と、別れてくれませんか…」
碧さんは目を見開いて、僕を見た。
自分が汚いことをしている気がして、泣きそうになった。
「なんで。」
真っ直ぐに問いかけてくる瞳を見ることができないまま。
「好きな人ができたから…」
と答えた。
碧さんは俯いて、少し考えたように、「わかった。」と言った。
拍子抜けした。
もっと、嫌がってほしかった…ひどいことをしたのは僕のほうなのに、哀しく笑って「ごめんな。」と言われて、いよいよ涙が出てきた。
こんな姿見られたくなくて、急いで資料室を飛び出した。
追いかけても来ない…
そりゃそうか…
呆気ない終わりに、涙が溢れてくる。
「うっ…ぅぅ……ひっ……」
放課後の薄暗い学校が、味方に思えた。
シャラ…
あ…ネックレス返しそびれちゃったな…
飾り部分を手でぎゅっと握ったら、少し、勇気が出た気がした。
「ひっく…うっ……ひっ…うわああああ…碧さっ…」
声を上げて泣くのはいつ振りだろう。
こんなに哀しいのはいつ振りだろう。
碧さん大好きです…
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