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13 翔sideにしおりをはさみました!
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13 翔side
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ん… また寝てた。
夜中かぁ…
帝さんはさっきと変わらぬ体勢で寝ていた。
「あ…」
泣いてる…
帝さんが泣くのをみるのは初めてだ。
「んん… あ… 翔?」
「帝さん、どうしたんですか?」
「うん… 夢見てた」
「なんの?」
「俺の今までの人生の夢」
人生の夢?
「長かった… てかめっちゃ寝た。疲れてたからか」
「なんで泣いてたんですか」
「見られたかぁ…やっぱ。 俺、誰の前でも泣いたことねぇのに」
軽く笑う帝さん。
「幸せだなぁって思ってた」
「… 幸せ」
「今さ、俺と翔は一緒に住んでるだろ。 一緒に寝て 一緒にご飯食べて 一緒にテレビをみる。 それって初めてだから。 こんなあったかくて心地いいものなんだ、幸せなんだって思ったことねえんだ。 だから」
涙声になって帝さんは最後に言った。
「俺 今 すっげえ 生きてる」
「…………帝さんは 小さい頃、どんな子供だったんですか」
「そろそろ… 俺も話すよ。俺の過去を」
帝さんが語ったのは長い、長い物語だった。
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