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26日目 ひろむにしおりをはさみました!
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26日目 ひろむ
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「はやく脱げば」
「…俺さ、今思ったんだけど透けてるのに脱いで意味あんの?」
素朴な疑問を口にする。
別にね、恥ずかしいとかそういうわけじゃないよ。男同士だし?服脱ぐぐらいなに?って感じだよ。
…なーんてね。すっごい緊張する、いや、俺透けてるけどさ、こいつ俺のこと好きなんだよ、ね?
「つーかそれ、服脱げるの?」
「脱げるよ。この間ちんこ取り出せたもん」
「ふーん。じゃあ下だけ脱いで。脱がせてぇけど、俺じゃお前に触れねぇからさ」
「はいはーい。さぁごらんよ、俺の透明ボディ。」
恥ずかしい…恥ずかしい………!
「へへーん」なんて鼻をならして下半身を露出させると、不良くんはじいっと俺の体…つーかチンコを見てくる。ねぇ、ねぇ、ちょっとさすがにその距離はないんじゃない?
もし俺が生きてたらフェラできる近さでまじまじと見つめられると、いくらなんでもキツイ!
でもそんなことは一切表情出さずに不良くんの様子を伺っていたら、「意外と、見れるもんだな」とつぶやいた。
はい?
「もうめんどくせーから言うけど、俺、お前のことさ、毎晩夢ん中で犯してんだわ。…知ってたんだろ?」
「えー、知らなかったよ」
そんなわけないけど。不良くんにバレないように、まぶたをそっと閉じながら話す癖を身につけた。嘘も、嘘じゃないことも、全部隠してしまえば分からないから。
「つまんねー嘘つくなよ、お前、本当は寝れないんだろ。俺が毎晩夢精してんの見てたんだろ。知らないはずがねぇわけだ。バカでもわかる」
「…あっは!じゃあ!知ってたとして、なに?」
「どーいうつもりだよ。俺がお前に欲情してんの知ってて俺のオカズになるって?頭どうかしてるんじゃね」
「キミにこの際いっておくけど、人間が幽霊に恋なんてしても意味ないよ。俺が現世にいるのももうあと半月のはなしだし。」
そこまで言って、はっとした。
あと半月、しかない。
「もうしまっていいぜ」
「はぁ?オカズにしないの?」
「触れねぇのに?」
ズキ、と胸が痛んだ。
ほら、やっぱり、人間と幽霊の恋なんて無理だったんだよ。
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