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*番外編*お願いにしおりをはさみました!
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*番外編*お願い
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俺は、聖夜の“お願い”に弱い。
「なー、隆盛。
明日純とか奏とか、いつものメンバーで亮平のとこ泊まってくる…な?」
ちらりと窺うように上目で見てくる。
別に、聖夜の行動を制限するつもりはない。
友人を大切にしていることは知っているし、いいことだと思う。
その次の日は祝日、おそらく今ハマっているゲームを夜通しやるつもりなんだろう。
聖夜の好きにしたらいいんだ。
だけどこうして聞いてくるのは、そのメンバーに一色も含まれているからだろう。
俺は、一色が気に入らない。
ことあるごとに聖夜にくっつき、口説くような言葉を口にするからだ。
聖夜がいつもあしらっているのは、知ってる。
まったく相手にしていないことも。
……一色が本気でないことも。
だけど、それでもベタベタと聖夜に触れるのが、気に食わない。
あいつがいるというのなら、正直、行かせたくない…と思ってしまうのは、俺の心が狭いんだろうか。
俺があいつを良く思っていないことを聖夜は知ってる。
だから、こうして聞いて来るんだ。
「なー、だめ?」
じっと俺の目を見つめて、首を傾げる聖夜。
…お前は計算してやっているのか?
見上げるように見つめられ、大きな翡翠の目に、俺が映っている。
もう一度、言う。
俺は、聖夜の“お願い”に弱い。
「…いいぞ、行ってこい」
「マジっ!やった。ありがと、隆盛」
嬉しそうに笑った聖夜は、ぎゅうっと俺に抱きついてきた。
こうやって喜ぶのが分かっているから、駄目だとはいえない。
「聖夜、一色が抱きついてきたら遠慮せずにガツンとやれよ」
「おう!いつも遠慮してねーし」
それでも懲りないんだよ、あの男は。
はぁ、と小さくため息をついて、俺は意識を切り替え、聖夜の顎を掴む。
ちゅ、とキスを落とし、そして聖夜に向けて微笑んだ。
「一緒に風呂入るぞ」
「…うん」
少しの恥じらいを見せながら、聖夜が頷いた。
聖夜。
俺はお前の“お願い”に弱い…だから、今日はとことんお願いしてもらおうか。
「んぅっ…ふ…」
深いキスを落とし、唇を離す。
手を滑らせ、体を撫でる。
聖夜の肌は熱を持ち、しっとりと汗をかいていた。
風呂上がり…ということもあるんだろうが、体の中に溜まる快感のせいでもあるだろう。
さっき、体を洗うと称して、聖夜の感じるところを刺激し…だけどイかせることなく風呂を出た。
俺を見上げる聖夜の瞳の中に渦巻く欲望。
すでに天を向いて勃ちあがっている聖夜のモノの先からは、蜜が溢れ出して全体を濡らしていた。
時折それを握っては上下にこすり、甘い声が漏れる口を塞ぐ。
体がびくびくっと痙攣するかのように震え射精が近いことを悟ると、俺は聖夜のモノから手を離し、その手を足の付け根や太ももへと移動させた。
顔をゆっくりと離し、聖夜の顔を覗き込む。
眉を寄せ、切なそうに苦しそうに…だけど熱のこもった聖夜の瞳。
たまんねぇな。
「…あっ…や、りゅ、せ…っ」
不満げな声が漏れるも、俺はちゅ、ちゅ、と首筋や鎖骨に唇を落としていく。
さぁ、聖夜。どうして欲しい?
ちゃんと“お願い”すれば…その通りににてやるぞ?
気まぐれに胸の突起を吸い、そして指先でモノの先端を刺激する。
「あぁっ…ん、りゅうせっ…!」
「どうした?気持ちよくないか?」
分かっているのに、あえてそう聞く俺。
「…きもち、い、けど…!」
いいけど?
その続きは、なんだ?
「…んんっ…も、イきた…いっ。おねが…イかせ、て…っ!」
“お願い”
その言葉に俺は笑みを浮かべ…そしてさらに聖夜の“お願い”を聞くべく、問いかける。
「手がいいか?それとも口?」
聖夜は少し言葉につまって、うう…っ、と涙を浮かべた瞳で俺を睨む。
…その顔も、俺を煽る材料にしかなんねぇよ。
答えを聞くまで動こうとしない俺を恨みがましく見上げた聖夜が、ポツリと漏らす。
「…くち…でし…て…」
「わかった」
顔を下にずらし、すでに先走りでヌラヌラ光る聖夜のモノを一気に口に含んだ。
「…っ、あぁぁっ、ふ、んっ…」
イかせるために、強く吸い、舌で舐め上げる。
「や、も、イく…っ、んんっ、ぁ、……あぁぁぁ…っ!」
口の中に広がる聖夜の熱。
コクリと飲み干し、そして舌で綺麗に舐めとったあと、ようやく顔を離した。
「次は?何して欲しい?」
「…もっと、おく…さわって…」
散々焦らされた後の射精は刺激が強かったらしく、イった余韻からまだ完全に戻れていない聖夜は肩で息をしながら、トロンとした瞳で俺を見つめていた。
「奥、だな」
聖夜の後ろに手を伸ばし、唾液で濡らした指を一本入れていく。
「んっ…」
二本…三本…と増やしていき、緩やかに動かす。
…一番感じるポイントを避けたまま。
「やぁ…っ、もっと、おく…おねがっ…」
刺激が足りないせいか、聖夜の口から素直に“お願い”の言葉がこぼれていく。
それに気を良くしながら聖夜の願い通り指をもっと奥に刺しこみ、コリっと一番感じるポイントを突き指で引っ掻く。
すると体をびくびくっとさせて、聖夜のモノの先からコプっと液が溢れ、また全体を濡らしていく。
「あっあっ…んっ、もっと、うごかして…っ」
「こうか?」
「あぁぁっ…!ん、ふ…」
回転を加え激しく出し入れをすると、一気に聖夜が弾けた。
パタパタっと聖夜の腹に、精液が散っていく。
その光景が扇情的で、俺のモノがグっと威力を増した。
「やっ、も…あぁっ…!」
モノは口で、後ろは指で同時に刺激しながら聖夜の肌に舌を這わせ、きつく吸いキスマークをつけていく。
執拗に攻められた聖夜は、涙を流しながら懇願するように俺を呼ぶ。
「りゅ、せ…もっいれ、て…っ」
「まだ、だ」
「なん、でっ…ん、あっ」
「十分気持ちいいだろう?コレでも」
「やぁ…も、ほし…っ!」
「まぁ待て。とりあえずもう一回イっとけ」
「い、じわる…あぁぁぁっ」
意地が悪いのは、知ってるさ。
“お願い”をされながらも、さんざん焦らした俺。
そしてようやくお願いを聞いてやる頃には、とろけきっている聖夜。
「…はっ、んぅ…あぁっ、りゅうせぇ…っ」
表情も、声も、感度も、そしてナカも。
「あっ、あっ…ふ、も、イっ…!」
ナカの熱さと締め付けに、俺も限界寸前だ。
「りゅうせぇっ、い、っしょにっ…!」
「…っく、…あぁ、一緒にイくぞっ」
追い上げるように突き上げ、揺さぶる。
「あぁっ、も、イくっ、…んんっ──あぁぁぁっ…!」
「──くっ…は…っ」
聖夜が達するのと同時に、俺も聖夜の奥に熱を放った。
「隆盛って…たまにすげー意地悪だよね…」
一度シャワーを浴び体を綺麗にした後、今度は寝るためにベッドへと潜りこんだ俺たち。
ポツリと漏らした聖夜は、じーっと俺を見ている。
「可愛いお前が悪い」
「…ナニソレ」
不思議そうにする聖夜にちゅっとキスを落とし、もう寝るぞ、と抱き込む。
しばらくして寝入った聖夜の寝顔を見つめながら、思う。
セックスのときにされる聖夜からの“お願い”は、俺を熱くする。
だから、望むままにしてやりたいと思う。
だけど。
その“お願い”を我慢させ、快感に泣くお前を見るのも好きなんだから。
本当、俺ってどーしようもない、な。
END
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