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18歳以上ですか?
音楽室にしおりをはさみました!
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音楽室
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「ちょっと!どうしてあんなことしたの!?
晴くんが…っ!!
離してっっ!!!!」
僕が叫ぶと、北村さんは相変わらず走りながらもこちらを振り返る。
そして、にっこり、笑った。
「ごめんね、『奏太くん』。許して?」
背中中の産毛がぶあっと逆立つような感覚に襲われて、顔から血の気が引いていく。
まず、その美しく、鬼気迫った笑顔に。
次に、「奏太くん」と呼ばれた事実に。
「ど、うして…」
わかったの、と言葉が続く前に、北村さんは急停止した。
そして、そこにあった扉に突き飛ばされた。
「あっ…痛ぁ……」
尻もちをついて辺りを見回すと、そこは音楽室のようなところ。
なかなか広いけど、電気はついてなくて真っ暗だから奥の方は何も見えない。
「藤堂」
北村さんがそう呼びかけると、奥の方から男の人がスッと出てきた。
180はゆうに超える身長。
ガタイの良い体。
黒いスーツに真っ黒な短髪は闇に溶け込み、なんとも不気味だ。
(…怖いよぅ)
北村さんが後ろ手に扉を閉め、鍵がガチャリと音を鳴らす。
「な、なに…、だれ…」
「藤堂よ。私の雑用係みたいなもんね。
…早速で悪いんだけど、確認させてもらう。
剥いて。」
「…はい。失礼します」
藤堂さんという人が僕に近づいてくる。
とにかく怖くて、でも雰囲気では圧倒的に北村さんの方が怖かった。
「…な、な、なんですか…?」
藤堂さんは、変わらず尻もちをついているぼくの制服に手をかけて懐からナイフのようなものを取り出し…
一瞬で、制服を裂いた。
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