アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
昔のお話1にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
昔のお話1
-
そこは、整頓されているというよりも殺風景な部屋。
家具などは何も置かれておらず、部屋に『在る』のは、僕と、もう一人の男の子、それと少し太った男の人。
部屋の壁や床にはよくわからないシミが無数にあり、とにかく汚れていた。
現実ではない。
全てをぼんやりと見せるモヤも、もう一人の床でぐったりと横たわっている男の子の顔が真っ黒に塗りつぶされているのも、それを物語っている。
『脱げ』
唐突に男の人が声を出し、びっくりして僕はビクッと強張った。
『全部脱げって言ってんだよ!!』
仕方が無いので僕は自ら素っ裸になった。
服は畳んだ方がいいのかな、と思ってチラッと男の人の顔を伺うと、僕の身体を舐め回すように見つめるのに一生懸命みたいでそんなことはどうでもよさそう。
どうすればいいんだろう、立ってるだけでいいの?
立ち尽くしていると、意識がないと思っていた真っ黒なお顔の男の子が、掠れ切った声を出した。
『ばか…に、げろ……』
逃げる?なんで??
首を傾げる僕と、男の子のことを凄い形相で睨む男の人。
男の人はどうしてか僕の腕を掴みながら男の子に近付いていき、思い切り男の子を蹴飛ばした。
『ひっ…!!』
怖くて声を上げてから僕は気付く。
男の子のボロボロになった服の下は、アザでいっぱいだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
36 / 104