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晴の殺気 北村sideにしおりをはさみました!
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晴の殺気 北村side
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「…!!! 随分、早かったわね…!」
『ここを開けてくれ! 奏太は…!?』
「へえ…! 奏太くんだってこと知ってたんだ?」
『開けろ!!』
防音扉越し、二人で叫ぶようにして会話をする。
「開けるわけないじゃない!
ま、憂さ晴らしは大体終わったけどね!!」
『まさか、お前…!!!』
「奏太くんならそこで寝転がってるけど?
ちょっと殴りすぎたかしら!」
ガンッ、と扉が蹴られたか殴られたか。
正直、この程度で満足なんてできない。
どうせなら奏里と仲が良いらしい晴のことも思い切り傷つけてやりたい。
藤堂なら、晴相手にしても勝てる…?
それならばあえて招き入れるのも悪くはない、が、逆上した晴は何をするかわからないし、私に危害が加わるのは避けられないだろう。
だったら、まず精神的に攻めるのが一番だ。
「奏太くんの様子を実況でもしましょうか?
とっても良いかんじに全身赤と青のコントラストが出来てるわよ!!」
そう言った途端、扉越しに伝わってくる殺気。
やはり扉を開けないで正解だったかもしれない。
大抵の奴の強さは、そいつの殺気の大きさと比例する。
これは、中々に危ない。
晴とかいう男が今までにどれだけ危ない橋を渡って来たのかがわかった気がした。
ほんとに、こいつはただの高校生なのだろうか?
それに、向こうが殺す気で、こっちは倒す気で。
そんなのどちらが勝つかは明白だ。
と、そのとき。
『はっろろーん!! 北村ぁ!
あんたのだぁい好きな奏里ちゃんだよ!』
晴がかかってきた電話をスピーカーにしたらしく、ノイズ混じりの奏里の声がきこえた。
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