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医者 晴sideにしおりをはさみました!
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医者 晴side
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「はろ〜〜〜」
ヘラヘラと笑いながら出てきたのは、白衣を着た男。
身長は高くて線は細く、ひょろっとした印象を受ける。
長めの天然パーマを持て余し、更にぶ厚いメガネをかけているため野暮ったく見えるが、その奥にある顔は整っている。
二重の瞳には、長いまつ毛が影を落としていた。
「西川先生、お兄ちゃんは!?」
奏里が勢い良く立ち上がって聞くが、その西川先生と呼ばれた男はヘラヘラと笑うばかり。
彼は西川透(にしかわ とおる)。シロカワの専属医師のようなものだ。
「そんなことよりも久しぶりの再会を祝おうよ〜!
本当に久々のゲストもいることだし、ね?」
「そんなこと、って…!
ふざけないでよ!!こっちは真剣に言ってんだけど!!」
「も〜、奏里ちゃんてばカリカリしすぎ〜。」
「教えて下さい、西川さん。
奏太が心配なんだ…っ!」
俺が頭を下げると、西川はポリポリと頬をかく。
「もぉ〜、悪かったよぉ。
だから頭上げて!ね!!」
人懐こい笑顔で笑って、肩を叩かれる。
「奏太くんねぇ…拷問でもされたの?
全身打撲。それと肋骨が一本イってるよ。
怪我自体は命には全く関わらないけど、脳にダメージがあるかもしんないからとりあえず検査入院。
そんなかんじかなぁ。
できる処置はしといたから、そのうち目ェ覚ますかもねぇ」
命の危険はない。
「見た目ほど酷くなくて、良かった…」
「死んじゃうかと思ったよ…ほんとに、良かった。
でも、脳の検査が終わるまで気は抜けないね…」
とりあえずは奏里と2人で安堵のため息を漏らし、再びベンチに座り込んだ。
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