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春くんにしおりをはさみました!
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春くん
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そのとき、コンコン、とまたノックの音が聞こえて、「はーい」と返事をすると奏里が入ってきた。
「何の用事だったの?」
「んっふふー。何だと思う?」
「えーっと…お礼とか?」
「そんなんじゃないよ!
へい!かもーん!」
奏里がおっきな声で叫んで(別にびっくりなんてしてないし!)、バーン!と勢い良くドアが開かれた。
そこにいたのは…
「…えっ?えっ!?
春くん!?!?」
「かな、見舞いに来てやったぞ!
…見た目は痛々しいけど、大きな怪我は無さそうだな?」
「うん!触ると痛いってだけだよっ!
でも…どうして?」
春くんが来たことで、一気にテンションが上がってしまう。
そう、そこにいたのは神林春くん。
僕の高校のお友達だ。
いつも一緒にいて、小さい僕より更に小さいのに僕を庇ってくれるんだよ!
口はちょっとだけ悪いけど、ほんとはとっても優しくて強い人なんだ。
「あははー、春には入れ替わり初日に入れ替わってんのバレちゃったよ。
そんな気はしてたんだけどねっ!」
「師匠とかなは確かに見た目は似てるけど、気配が全然違うから流石にわかるぞ!」
「気配なんかで見分けんのあんただけだから!」
そこで、僕は驚いてしまう。
「えっ、2人って元々知り合いなの!?
師匠って…?」
すると、奏里は少し困った顔で説明してくれた。
「お兄ちゃんは知らないと思うけど、お父さんの実家で剣道教えてるんだよ。
あたしは3才のときからそこに通って、おじいちゃん先生に剣道習ってたんだけどね。
最近その先生の体調があんま良くないから代わりに教えてるの。
春はそこの門下生ってわけ」
それをきいて、更にびっくり。
「へーぇ!知らなかったよ…!
言ってくれれば良かったのになぁ」
「俺は師匠に口止めされてたから言わなかっただけだ。文句は師匠に言ってくれよな!」
「うぅ…仕方ないじゃん。
理由もちゃんと後々話すよぅ。
で、晴が守りたいものを守るために強くなりたいって言うから春を紹介してあげたの」
「守りたい、もの…?」
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