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照応5にしおりをはさみました!
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照応5
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side高槻
「ご、ごめんっ、俺、次当たるの忘れてた!きょっ教室戻ります!」
「あ、ちょ、おい!高槻!」
俺は早口でそう言って早足で教室まで戻った。
「も、もうだめだろ俺…………!」
見られた?見られた!?見られた!!
生徒会長に見られた!!!
なんか神田と知り合いっぽかったけど、大丈夫かな…
って神田と会長二人っきりにしてきちゃったよ!!
あっちのほうが気まずいよな……
あ〜〜ルート間違えた!!!
かと言って今から戻るわけにもいかないし、俺にはそんな勇気はない。
はぁぁ、と大きなため息を付きながら自分の席へ着いた。
1人になって冷静になるとさっきの屋上での出来事が脳裏に浮かぶ。
神田…可愛かった……
あの神田が俺の手で感じてくれていたのだ。意外と敏感なのかもしれない。
耳、弱いんだ………
耳を触った途端、神田からは明らかに他とは違う上擦った声が漏れていた。
もっと触っていたかった。
って、何考えてんだよ俺!!思い出したら俺すっごい恥ずかしいことしかしてないじゃん!!!絶対引いてるわ神田!!!
でも………
顔を真っ赤にして快感に必死で耐える神田は、俺になんとも言えない優越感と愛しさを与えていた。
気がつくと興奮しきっていた俺は無意識に違和感なく神田にキスをしようとしていたのだ。
「嫌、じゃなかったんだよな…あっちも、たぶん………
なんで『触って』なんて言ったんだろ…」
俺は見事に神田に振り回されていた。
まだ出会って2日だというのに、しかも相手は俺の苦手とする不良ときた。それにも関わらず俺は神田のことが気になって仕方がないし、たぶん、好き、になっている。
神田に『触りたい』と感じるのはそういうことなのだろう。
「はぁぁ〜…。やっちゃったなぁ……」
色んな意味で。
報われない好意。
これがいつものゲームだったならハッピーエンドだろうが、人生はクソゲー。俺達が両思いになることは0に近い。
神田か俺のどっちかが女だったらもっと楽だったのかな。
神田の気持ちは、どうなのだろうか。
神田の気持ちが知りたい。
だけど、
神田が俺と同じ気持ちじゃなかったとしたら?
そう考えると、俺はなにも行動に移せない。
「難しいなぁ……………攻略本くれよ……」
この世に生を受けて17年。これまで二次元の女の子にしか興味がなかった俺が初めて三次元のしかも男に恋をした。
「さっきから何言ってんのさ。怖いしキモいし消えてくれ。」
「だぶぁふっ!?」
僕の友人はとても冷たいです。
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