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モヤモヤにしおりをはさみました!
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モヤモヤ
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「柚姫もうやめてっ!」
「っ!...」
柚姫ははっとした顔をしたあと、僕のほうを見た。
怒っていて、それでいて、どこか悲しげのある表情をらしていた。
そして、金属の棒を床に落とし、僕を強く抱きしめた。
「まさきぃっ...」
「大丈夫っ...大丈夫だからつ...!」
僕も強く抱きしめた。
委員長は意識がなくいたるところから血が出ていた。
とりあえず、ハンカチで血をふき、保健室に運んだ。
柚姫はずっと僕の手を掴んで震えていた。
帰り道。
柚姫は目がグラグラしていた。
手を離さないまま。
「柚姫っ...おちついてっ...」
「まさきを好きになればなるほど自分が抑えられなくて怖いんだ...。」
「抑えなくていいよ。全部受け止めるから。」
「っ...!」
柚姫は僕の前で初めて泣いた。
何度もありがとうといいながら。
胸がモヤモヤした。
委員長のことなんて考えている暇なんてなかった。
柚姫のことでずっとモヤモヤが続くばかり。
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