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これが恋。にしおりをはさみました!
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これが恋。
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朝起きて、会社に行く。
毎日繰り返しているあたりまえの行為、それなのに、会社にキヨが居ると思うだけでドキドキする。不思議と嫌な気はしない。
キヨと俺のデスクは隣同士だ。
だからどちらが先に来ているかすぐわかる。
基本キヨの方が先だけど。
今日もそうみたいだ。
「あ、裕基くんおはよう。」
「お、おはよ」
相変わらずの笑顔で挨拶してくるキヨ、なんだか胸がキュンとした。
「ん?どうしたの?」
「あっ、いやっ、や、火傷大丈夫か?」
「ああ、ふふっ、おかげさまで。」
「そ、そうか!良かった…」
うん、安心した。
綺麗な体に痕でもついたら大変だ…ん?綺麗な…体…?
うわ、なに想像してるんだ俺…気持ち悪…自己嫌悪だー
「裕基くん?」
ぽんっ
「ぅうおえええうおうあ!?」
肩に手を乗せられただけでこの反応…自分でもおかしいとは思ってる。
けどなんか、気持ちを制御が出来ない…
キヨもすごい驚いてるし…こんなんじゃいつかバレるんじゃないかな…
「裕基くんどうしたの…?」
「あ、いや、なんでもないんだ、ほんとに」
言えたらとっくに言ってるって!
「そっか…」
そんな悲しそうな顔するなよキヨ…俺まで悲しくなってくる…
「心配しないで、な?」
ニコッと笑ってみた。
大丈夫、こうやって嘘ではりつけた笑顔は得意なはずだろう?
「……裕基くん。」
「ん?」
顔はまだ笑顔のまま。
「お昼ご飯、一緒に食べようか。」
「お、おう。」
いつもなにも言わなくても一緒に食べてるだろ?と思ったけど、なんだか聞けなかった。
お昼休みになるまで、バレるんじゃないかと何度も思った。
気持ち悪いと思われたくない。
一緒に居られなくなるのは嫌だ。
今が幸せなんだ。
そう思うことで、気持ちを静める他なかった。
「裕基くん、お昼ご飯なんか買う?」
「あー、うん、コンビニでなんか買おうかな。」
「そっか、じゃあ一緒に行こ。」
「うん。」
良い感じ良い感じ。
これぞ自然な振る舞い。
ウィーン
「いらっしゃいませー」
「うわー、コンビニ弁当ってなんでこんなに種類あるんだ…迷うだろ絶対…」
「ふふっ、そうだね。」
「ハンバーグか…オムライスか…うーん…」
自分でも子供みたいなのはわかっている。でもそういう、お子様ランチに乗ってそうなものが俺の大好物である。
「あ、じゃあさ、おれオムライス買うから、裕基くんハンバーグの方買いなよ」
「え?」
「半分こしよう。」
「いいの…?」
「うん、おれもどっちも食べたいし」
「やったー!!ありが!…あ、ありがとう。」
子供みたいにはしゃぐ俺、途中で気づいてやめた。
「うん。」
こう言ったキヨはまた笑った。
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