アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
激しいの基準にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
激しいの基準
-
小っ恥ずかしいのを我慢して、必死になって言ったのに
「どれくらい激しいキス?」
ほんとに、こいつは意地悪だ
「っ・・・分かってる、くせに」
眼鏡の膝の上に乗っかって、俺は服を掴んだまま下を向いた
眼鏡はずっとにやにやしてて、どこか楽しそうだった
「新の激しいと俺の激しいは基準が違うだろ。」
「は?なんだよ基準って」
訳のわからない事を眼鏡は言い出した
俺の顔を覗き込んできたこいつは、やっぱりにやにやしてた
「じゃあさ、新の思う激しいキスってやつ。してみてよ」
「はぁ?」
な、何を言い出すんだよこいつはっ!
俺からそんな事出来る訳ないだろが!
「ほら、教えてよ。新のキス」
その時、眼鏡に顎を掴まれ顔を引き寄せられた
首を傾けて、少しだけ舌を出す眼鏡が
恐ろしい程えろかった
「早く」
「・・・っ・・・」
俺をからかって楽しそうに笑うこいつに
無性に腹が立ってきて、殴りたくなったけど・・・
「め、目・・・閉じろよ」
殴りたいよりも、触ってほしいって感情の方が強くて
「ん」
触りたいし、キスしたい
いっぱい、お前を感じたかった
「・・・・ッ・・・」
目を閉じた眼鏡に、ゆっくりキスをして
その後、少しだけ開いたこいつの口の中に舌を入れた
「・・・ん・・・はぁっ・・・」
つか、激しいキスってどんなんだっけ?
いつもされてた側だったから、こいつに任せっきりだったし
いざ自分からするってなったら・・・
どんな風にすればいいか分かんねえ
「・・・んん、・・・はぁっ・・・」
「新、もっと舌出せよ」
「・・・う、うるせぇ・・・」
一回唇が離れて、少しだけ息を整えてまたキスをした
と、とりあえず
いつもこいつがしてくるみたいに・・・
絡めて・・・
「・・・ふっ・・・ぁ・・・」
吸って・・・・
「んぅ・・・っ、ん・・・」
くそっ・・・うまく出来ねえっ
「・・・んっ、・・・ん」
恥ずかしくて体がプルプル震えるし
俺がするキスは、いつも眼鏡がしてくるキスとは
あまりにもかけ離れていて・・・
「新・・・」
「っ・・・ん、ぁ・・・」
けど、俺の舌に眼鏡は合わせてくれて
冷たい眼鏡の舌が、気持ち良かった・・・
「・・・っ」
「ふっ・・・なんで涙目なんだよ」
唇が離れると、眼鏡は少し笑って頭を撫でてきた
目が合うと、また恥ずかしくなってきて
顔が熱くなるし、涙が出そうになる
「み、見んなよっ・・・」
くそ恥ずかしい・・・てめえは何で顔色一つ変えねえんだ
やっぱ緊張してんの俺だけかよ・・・
ぐいっと口元を腕で拭った。
その時、眼鏡はにやりと笑って俺の顎を掴んできた
「はっ?な、なにっ?」
「さっきのが新にとっての激しい?」
「えっ?ちょ・・・おまっ」
いきなり顔が接近してきたから、反射的に引き離そうとしたら
眼鏡は俺の腰に手を回してきた
また体を引き寄せられる
「ちょっ、ちょっと待てよっ」
「さっきのもさ。十分可愛かったけど・・・」
「は?・・・」
「もっと激しい方が、新はもっと可愛くなると思うんだけど」
「なっ、何言っんんッ!」
眼鏡がそう言った後、すぐに唇が塞がれる
俺の口の中にあっという間に眼鏡の舌が入ってきて
「ちょっ、まっ、んっ・・・ぁ」
舌先で上と下の歯の裏側を隅なくなぞられたかと思えば
強引に俺の舌を捕まえて、今度は強く吸われる
「んっぁ、まっ、て・・・んんっ」
舌が離れて、また絡めてくる
息つく間もない程、激しいこいつのキスに体の力が抜けた
「んっ、あ・・・んんぅっ・・・っはぁ」
でも、気持ちいい・・・
「新」
だんだん目がとろんってしてきて
もっと欲しいと思った時、眼鏡は唇を離した
「っ・・・」
眼鏡と俺の口を唾液の糸が引く
「やば・・・可愛い・・・」
そう呟いて俺を見下ろす今のこいつの顔は本当にえろい
「やっぱこっちの方がいい顔するな」
顔を赤くさせる俺に、また眼鏡はにやりと笑ってそう言った
「っ!て、てめぇ・・・」
なん、だよっくそ!
余裕かましたツラで笑いやがって
お前のせいで心臓が壊れそうなんだぞ!
なんでお前はドキドキしてねぇんだよっ
「新」
「わっ!!」
俺だけドキドキしててムカつくと、腹を立てていたら
眼鏡は急に俺の頭を胸に押し当ててきた
「な、なにっ!?」
「聞こえる?」
「はっ?」
聞こえる?・・・何が?
いきなりそう言われたから、不思議に思っていると
「・・・・・ぁ」
やがて、眼鏡の胸に当てられた左耳から
ドクドクと、早く強く脈を打つ鼓動が聞こえた
「お、お前・・・」
「俺、すげぇドキドキしてる」
そう呟いた眼鏡を、少し見上げると
「顔に出さねぇのって、難しいな」
眼鏡は笑ってそう言った
そして少しだけ、頬が赤く染まっていた
「き、緊張してねぇんじゃねぇのかよ」
「は?するに決まってんだろ」
「っ・・・あ・・・そ」
思いもしなかったこいつの言葉に
さっきまで、なんで俺だけ・・・とか
そんな事を考えてた自分が馬鹿みてぇに思えた
「眼鏡・・・・」
こいつも、緊張してんだ
「なに?」
眼鏡の背中に手を回して、抱きしめ返すと
眼鏡は嬉しそうに笑って、また抱き締めてくる
これくらい、今まで何度もしてきたのに
両想いになって、お互いを意識して改めてこういう事すると
たったこれくらいの事で嬉しい気持ちになる
「・・・す・・・だ」
「酢?」
「ち、ちげえよ!好きだって言ったんだよ!」
「えっ」
「あ・・・・・・ッ!!」
慌てて口を両手で塞いで、顔をぐりんと横に向かせた
「新?」
お、俺っ、俺っ・・・何言ってんだ!
なに逆ギレしながら好きだなんてっ
「・・・っ」
本当に、不意に出てしまった・・・
こ、こんなに簡単にポロリと言える言葉だったけ??
暫く口を押さえてあわあわしていると
眼鏡がふっと笑って、何かを呟いた
「好きだよ。俺も」
「ふぇっ!っとお、おいっ」
そしてまた、今度はさっきよりも強く抱き締めてきた
「は、離せ馬鹿!」
くそ恥ずかしいっ
なんだよこれはっ!
「離さないって言っただろ」
「あほかっ!そっちの意味じゃなくてっ」
「あと1分だけ」
「っ・・・」
恥ずかしくて、早く離れようとしたのに
眼鏡がそう呟くと何故か俺は抵抗するのをやめて
「い、1分だけ・・・だぞ」
「ん」
1分間という短い時間、こいつをぎゅっと抱き締めた
眼鏡と俺の心臓の音が、重なって大きくなって
耳にジンっと響いてくる
それと同時に感じる甘い香り・・・
今じゃもう、俺の好きな眼鏡のにおい
「お前・・・いいにおいする」
「前にもそんな事言ってたな」
「・・・おう」
またこいつの胸に顔を埋めて、すぅっと大きくにおいを嗅ぐと
全身にその香りが行き渡って
幸せな気持ちになる
ずっと、こうしていたい・・・
「・・・・成海」
そんな、ふわふわした気分に囚われている時
「お二人さん、ここはイチャイチャクラブちゃうぞ」
「っ!!」
生徒会室の扉が、ガラリと開いて
「新、成海。任せておいた仕事は進んだ?」
にやにや顏でこちらを見る巨人と
これまたにこにこ笑顔で俺達を見つめる会長が立っていた
「えっ!は、はい今すぐ終わりますっ!じゃなくて終わらせますっ!」
慌てて俺は眼鏡から離れた
そ、そうだ、ここ・・・
「す、すみませんっ!(泣)」
生徒会室だった(汗)
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
167 / 617