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お断り
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おかしい。おかしい。最近なんかおかしい‼︎変だ‼︎
「会長、これこないだの資料ですけど、チェック全部終わりました。」
「うん。ありがとう。」
4日前、生徒会室での事を盗み聞きしてしまった。
それからだ。その次の日会長の所へ資料届けに行ったら、会長はなんだかぽけ〜としてて上の空だった。
「会長‼︎あのっ今年の体育祭の件なんですけど‼︎」
「うん。分かった。ありがとう。」
一昨日、体育祭の出し物を提案しに行った時だって、ぽけ〜としてて全然きいてなかった。
「会長‼︎今日ですね‼︎道端に可愛い猫が居たんです‼︎これ‼︎写メ見てください‼︎尻尾がすっげえ短いんです‼︎」
「うん。ありがとう。」
「…………」
そして昨日。道端にいた猫の写メを見せたら、会長は写メは全然見てなくて、にこっと笑ってありがとう。と言った。
全然ありがとうって言うところじゃなかったのに。
……………変だ。
やっぱり最近の会長はなんか変だ。
ずっと上の空で、ぽけ〜としてて、昨日なんかソファに座ったままボケっとしてて、大事な資料の上にコーヒー零してたし。あの会長が‼︎
4日前……きっとその日から会長は変になってしまったんだ…。
巨人のせいだ。絶対巨人が会長に何か言ったんだ。
「……でさ、今日の放課後…」
やっぱり止めに入るべきだったんだ。会長はキラキラオーラを放つ人なのに、最近会長の周りにはお花が飛んでる‼︎
「なぁ、どうする?…」
「……っ」
お花飛ばすなんて頭の中変になっちまったんだ‼︎いやお花は俺の幻覚なんだけど‼︎
くそっ‼︎会長‼︎なんで‼︎何があったんだよ‼︎
「新。」
「うわっ‼︎」
首がゴキって鳴った。
物凄い力で顔を横へと向かされ、目の前には仏頂面の眼鏡がいる。
「お前、話し聞いてた?」と目を細めながら言われ、慌てて俺はさっき眼鏡が話していた事を思い出そうとした。
けど眼鏡が何を話してたのか全然思い出せない。つか、俺会長の事ばっか考えてて聞いてなかった。
「聞いてなかったんだろ。」
「き、聞いてた。」
そう言ったらまた眼鏡は目を細めて俺を見てきた。ずっと目が合ってて、照れ臭くて顔を逸らすと、頭の上にポン、と手が置かれた。
「今日の放課後どっか行かねえ?って話ししたの。今日も生徒会の活動ねぇだろ?」
「………どっかって…どこだよ…」
「そうだな。飯でも食いに行くか?」
「…………」
わしゃわしゃと頭を撫でられる。
今日の放課後か。会長のとこに行こうかなって思ってたのに……どうしよう…
「きょ、今日は……用事ある……」
「………」
「から…先帰ってていい。」
こ、断ってしまった。
けど、眼鏡とは毎日一緒に帰ってるんだ。飯だっていつでも食べに行ける。
俺は、会長がなんで最近変になっちまったのか……巨人に何か弱味でも握られちまってたら…って考えたら……放っておけない…
「分かった。んじゃまた今度な。」
「…おう。」
昼休みの予鈴がなる頃、眼鏡とそうやり取りをして俺は教室に戻った。
教室に戻る際、廊下で会長を見かけた。
会長の周りは、またお花が飛んでた。
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