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僕の最終通告にしおりをはさみました!
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僕の最終通告
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12月17日
学校に行く前にと、先生が見舞いに来てくれた。
「あと、これが屋上にあったよ。」
先生が渡してくれたのは、僕のケータイだった。
そういえば、飛び降りる前に置いたんだっけ。
携帯を渡すとすぐに先生は帰ってしまって、つまらなかったからなんとなくケータイを開いた。
メールボックスの、未送信フォルダ。
そこに、ヒトミへの気持ちがしまってあった。
『好きになってごめん。好きにさせちゃってごめん。
でもね、それでも大好きだよ。』
まったく、僕は馬鹿だなぁ。
でも、この時の僕はそれが最善策だと思ってたんだ。
だから、この気持ちは消さない。
続きに少し文字を入れて、上書き保存する。
言葉にするには流石に照れくさくて。
言葉にしたら今度こそ涙が出てしまいそうで。
だからね、ヒトミ。
僕の気持ちはここにしまっておくよ。
相変わらず体は自由に動かないし、
夜になれば悪夢で飛び起きるし、
いつでもすぐに眠くなってしまう。
でも僕はまだ生きてるから。
せめて、今のうちに会いに来て。
また襲ってきた眠気に目を閉じそうになりながら、ただヒトミのことを考えていた。
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