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迫り来る影3 五郎sideにしおりをはさみました!
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迫り来る影3 五郎side
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五郎side
最初は気の乗らねぇ椎名のジジイからの依頼がきっかけだった
なんでも椎名の坊ちゃんに脅しをかけた西園寺家を脅せという事だった
調べていくに連れて西園寺 蓮は鳳 蓮だという事が分かり、鳳家を適当に脅しておいたが、椎名のジジイはそれで満足がいかず政府の人間に鳳 蓮の写真を見せて社会的抹殺するつもりだったらしい
まったく、少し馬鹿息子が脅されたぐらいで大袈裟なジジイだ
しかし、その写真で8年間密かに政府が探していた人間と鳳 蓮が同一人物だと判明した
相泉っつう奴から渡された資料には黒い髪で青い瞳のガキが写っていた
それは酷く冷たい残酷な青い瞳だった
俺はこの目が気に入ったのだ
この目は人を殺す覚悟と自分が死ぬ覚悟を持ち合わせた目だ
手に入れてとことん使いたい
鳳 夏樹も同じ事を考えたんだと思う
その証拠にあいつは勉強も出来るようになっていて、機械にも強くなってやがる
多分鳳家で随分と躾けられたんだろう
だが、あいつを上手く使えるのは鳳 夏樹じゃねぇ俺だ
俺は完全に鳳 蓮とこの写真のガキが同一人物かどうかは信じてたわけじゃねぇが、大鷲組をここまで欺ける人間なら別に同一人物だろうとそうじゃなかろうと関係ねぇ
手に入れる
その為には鳳 夏樹を殺せばいいと思った
だが、思った以上に側にいるボディーガードとSPが邪魔だ
だから違う手を考える事にした
ほとんどの写真は鳳 蓮とそのボディーガードの九十九里 虎賢しか写っていなかった
数枚2人の他に生徒会メンバー全員で昼飯を食っている写真があるがこれでは友好関係が分からない
「もっと友好関係が詳しく分かる写真ねぇのか?
例えば、クラスの写真とか生徒会室の中の写真とかよ」
「すみません、気づかれているのでそこら辺は向こうも気をつけているようで…
クラスには顔を出すことなく生徒会室に行くんですが、生徒会室の窓ガラスはいつも薄いカーテンが引かれたままで、絶対に九十九里 虎賢以外と2人っきりにならないんです」
チッ
味方にすれば百人力だが、敵にするには最悪の相手って奴だな
……分かってはいたが、ここまで成長してるとはな
本当はあいつを誘拐するのが1番早いんだが、んな事が出来る相手ならさっさとやっている
となると、1番近くにいる九十九里 虎賢にご足労願いたんだが、こんなにべったりだとあいつに阻止されるのが目に見えている
……さてどうすっかな
問題はあそこが金持ち学校だって事だ
下手に狙撃とかで脅せばいろんな家を敵に回しかねないだろう
いっその事、生徒会メンバー全員誘拐でも出来りゃあ楽なんだが…
んな事したら椎名のジジイに何言われるか分かったもんじゃねーし
どうにかして生徒会メンバー内で1番心の拠り所にしてる奴をあぶり出さねぇと…
そーゆう奴がいなかったら厄介だが、いるならこっちのチャンスだ
まだ15そこらのガキだ
精神的に追い詰めれば少しは従順にもなるだろう
「生徒会室にあれを設置しろ
他んとこばっかつけてたってこれ以上の進展なんてありゃしねぇ」
「……そうしたいんですが生徒会室に入るには特定の鍵が必要らしくて、椎名さんの所で脅してるセンコーも入れないようなんです」
「チッ、じゃあ少しでもいい
入れる人間に忍ばせろ、何にも手がかりがねぇよりマシだ」
「分かりました…頭使うように言っときます」
「当たりめぇだ、だからいつまで経っても友好関係の一つも掴めねぇんだ
今回はあんまちんたらしてっと逆にこっちが危ねぇんだ
実際に監視した事がある奴はもちろん全員、資料見て分かってんだろ?
俺達は今そーゆう奴を相手にしてる事をしっかり肝に銘じとけ、油断してっと潰されるぞ」
俺がドスの効いた声でしっかりと脅すと組員達の顔が強張り、急いで動き始めた
……ぜってぇ手に入れて、跪かせ従順を誓わせてやる
その日の事を想像し、自然にニヤリと笑ったが、それは誰にも気づかれる事はなかった
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