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おまわりさんとの出逢い。にしおりをはさみました!
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おまわりさんとの出逢い。
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出会いはオレが高校2年生である1年前。
両親が離婚寸前で家がバタバタしてて、生活が荒れていた。
そんな不良にはよくある理由でむしゃくしゃして、喧嘩ばかりしていたオレはよくこの交番に連れて来られていた。
そこで初めて、孝介さんに会った。
最初は別に、好きでも嫌いでもなかった、他の口うるさい大人よりは、特に何も言って来ない孝介さんをマシだと思っていた。関わりも特になかった、本当にその程度だった。
でもある日急に話しかけてきて、
オレの話を聞いてくれた。
そしたら、親と一回離れてみたらどうだって言われて、いい機会だから離れてみることにした。
て言っても一人暮らしはまだできなかったから、近くにある1番上の兄ちゃんの家に転がり込む感じで住まわせてもらった。
兄ちゃんはやけに優しい人だから、快く受け入れてくれたし、むしろ家に人が居るのが嬉しいみたいで喜んでくれた。
それから生活が安定して、喧嘩も自分からふっかけるようなことはしなくなった。
喧嘩する回数が減っても、孝介さんのところに行く回数は減らなかった。むしろ増えたかも。
そんな、たった1度の出来事で安心感を得て、信頼できる人だと、なんでか思った。
それから何かあるたびに話しかけて、いつもだるそうだけどそういう話はちゃんと聞いてくれるこの人に惹かれたわけだ。が、ほんとうに何もしてくれない。
どうしてくれよう
「はぁ…」
自然にため息が出てしまった
「ハル」
「なに…」
「ちょっとここ来い。」
ぽんぽん
孝介さんのとなり…?
「なんで…」
「いいから。」
「う、うん…」
孝介さんには何故か逆らえない。
そうして隣に座った
「あのさ、何を不安がってんの」
「え………?」
「さっきの話してから、こっちをちらちらと見過ぎだ。」
「だ、だって…」
「ん?」
「だって、無理させてんじゃないかとか、本当は付き合うの嫌だったんじゃないかとか、俺だって色々考えるんだよ!!」
ぺちっ
「…っ!」
デコピンされたみたいで、デコが痛い。
「何言ってんだばかたれ。」
「ほぇ…?」
もう俺は半泣きだ。
「俺はな………好きじゃないやつと付き合ったりしない。」
「うっ…うそだぁ…だって、彼女と別れた時の孝介さん、変だったもぉん!」
大粒の涙が流れ出す。
それを優しく孝介さんは拭ってくれる。
「嘘じゃない。それは…」
「なんだよぉ…ぐすっ」
「それは…お前のこと考えすぎて…彼女にふられたから…」
「え…?」
「お前が俺に気を向けようと必死にやってるの見てて、彼女と居る時もそんなことばっかり思い出して…」
「そ、そうなの…?ほんとに??」
「ほんと。」
「ちっ、誓える…?」
「誰にだよ…」
「神様と!!俺に!!」
「ふふっ、ああ…誓えるよ。だから泣くな…」
「うっ、ぅん…呆れたりしてない?」
「してねえよ…」
孝介さんってこんなに優しく笑うんだ…
オレはその笑顔を見ただけで、胸がどきどきするんだよ、孝介さん…
孝介さんも、そう言う気持ちになるのかな?
今はまだ解らないけど、耳が赤くなった孝介さんを見れたから、当分はそれで良いかな…なんて。
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