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「これ常盤様に渡そうと思ってるんだけど」
「あ…ありがとうございます」
えへへ…と照れくさそうに笑う相手にあんたにやるなんて一言も言ってないんだけど…と考えたところでようやく気づいた。
「あんた常盤様か」
「はい、…………あ、いえ違います違いました。」
「は?」
常盤は首を横に振った。
「人違いです。大変失礼致しました。その握り飯が大変美味しそうに見えてつい嘘をつきました。食い意地が張っていてお恥ずかしいです」
ペラペラと言い訳にならない言い訳を並べる常盤は俺に背を向けその場を去ろうとした。呆気にとられていた俺は慌て常盤に駆け寄った。細くて白い腕を引き寄せるとぽすんと俺に身体を預ける形となった。
「なあ、あんた神様なんだろ」
次に発した言葉は、今でも俺は後悔している。死が近づくことで自暴自棄になっていた俺は冗談まじりに呟いた。
「俺のこと、助けてよ」
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