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練習以上に！！ side.侑紀にしおりをはさみました!
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練習以上に！！ side.侑紀
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スタッフの人に呼ばれて俺もスタジオに向かう。
広めのスタジオは本格的な舞踏会セットだ。
緊張はしていたけどさっきみーなにほぐしてもらえた。
「おはようございます。よろしくお願いします！」
会場中に通るような声を意識して出す。
「おはよーう！yu-ki*ちゃん！今日のドレスもいいね！」
明るくて面白い監督さんが気さくに話しかけてくれる。
俺は会釈と笑みで返す。
「ありがとうございます。」
誉められたドレスは橘さんがデザインをして超特急で作り上げてくれた世界で一つしかないものだ。
彼曰く、『気高い青薔薇』がイメージらしい。
スカートの部分が5枚の薄布を重ねて幻想的なグラデーションを演出してある。
一番下の布は深海を彷彿とさせる瑠璃紺。
二番目の布はそれよりも明るい群青。
三枚目の布はほんの少し緑がかった新橋色。
四枚目の布が儚げな勿忘草色。
五枚目の布は目が醒めるようなセーフカラー。
スワロフスキーや、ミッドナイトブルーのカラーストーン、大きさの異なるパールが縫い付けられており青薔薇に降った朝露を思わせた。
腰元には帯のような長い布を後ろで蝶結びにしている。
蝶結びの垂れ先は地面につくかつかないかくらいで青のグラデーションが美しい。
真っ平らな胸元には、それをカバーするように薔薇の飾りが花束のように縫い付けられている。
すっきりと開いた首元には深い青のチョーカー。
髪はアップにして複雑に編み込まれている。青い薔薇の髪飾りが可愛らしい。
こんなに凄いものを橘さんは二週間たらずで作り上げたらしい。
高槻さんも手伝ってくれていたらしい。
日頃頑張っているご褒美、だと言っていた。
自分の為に誰かが何かをしてくれたと思うと嬉しくて泣きそうになった。
二人への感謝も込めてこの美しいドレスと青井水那が美しく魅せられるように踊りたい。
練習以上に、絶対成功させる！！
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